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アラブ連盟とイスラム協力機構が臨時首脳会議を開催、ガザ情勢を協議(サウジアラビア、イスラエル、パレスチナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月19日 0時30分

アラブ連盟(21カ国・1機構)とイスラム協力機構(OIC、56カ国・1機構)が11月11日、サウジアラビアの首都リヤドでアラブ・イスラム臨時首脳会議を開催し、イスラエルによるパレスチナ自治政府(PA)・レバノン領土への侵攻を阻止するための協議を行った。

共同声明は38項目にもわたり、「われわれは、パレスチナの大義の中心性を確認し、パレスチナの人々がその正当かつ不可侵の民族的権利、とりわけ自由への権利と、東アル・クッズ(東エルサレム)を首都とする、1967年6月4日の線上にある独立した主権国家への権利、および国際的正当性のある関連決議、とりわけ国連総会決議194に従った難民の帰還と補償の権利を達成することを断固として支持する一方で、これらの権利を否定し、弱体化させようとするいかなる試みにも立ち向かう。パレスチナの大義は、占領からの脱却と権利の獲得に奮闘する諸民族のすべての正義の大義と同様であることを再確認する」「われわれは、パレスチナの永遠の首都である占領下の東アル・クッズに対するパレスチナ国の完全な主権を再確認し、これをユダヤ化し、同市の植民地的占領を強化することを目的としたイスラエルのいかなる決定や措置をも拒否する。アル・クッズ・アル・シャリフ(注)をアラブ・イスラム諸国にとってのレッドラインとみなし、占領下の東アル・クッズのアラブ・イスラムのアイデンティティを守り、そこにあるイスラム教とキリスト教の聖地の神聖さを守る上で、われわれの絶対的な連帯を再確認する。われわれはレバノン、その安全、安定、主権、そして国民の安全に対する絶対的な支持を確認する」とし、ガザ地区およびパレスチナ占領地からのイスラエル撤退を要求している。

また、ロイター通信(11月12日付)によると、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相は同首脳会議で演説を行い、イスラエルのパレスチナ人に対する行為を「虐殺」と述べ、強く非難した。

11月12日には、ムハンマド皇太子はPAのマフムード・アッバース議長と会談、両者は首脳会議の議題、パレスチナの情勢や取り組みなどについて協議を行った。また、同日にOIC、アラブ連盟、アフリカ連合委員会(AUC)が、パレスチナ問題を支援する3組織間の共同の取り組みを強化・協力することを目的とする文書に署名した。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(注)エルサレムのアラビア語名。

(林憲忠)

(サウジアラビア、イスラエル、パレスチナ)

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