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ポーランド政府、輸送インフラ拡充のための「トリプルジャンプ」計画を発表(ポーランド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月4日 0時0分

ポーランドのドナルド・トゥスク首相は6月26日、国内の輸送インフラ発展において「トリプルジャンプ」と称する3つの重要なプロジェクトを発表した。

同プロジェクトの中心に、CPK(Centralny Port Komunikacyjny、Central Communication Port)と呼ばれるインフラ整備(注)の計画がある。前政権の下ではCPKプロジェクトは多くの遅延や資金の非効率的な支出が問題となったことを批判し、現政権はこれを改善するため、プロジェクトをインフラ省の下で一元管理することを決定。また、政治的影響を排除し、専門家の評価を導入することで、プロジェクトの実現可能性を高めることとした。

トゥスク首相は「CPKプロジェクトは近代化へのトリプルジャンプとなる。まず、高速鉄道網の拡大により、主要都市間の迅速な移動を可能にする。次に、バラヌフ空港の建設を含む地方空港の整備を進める。最後に、LOTポーランド航空の発展を促進する」と発表した。

トリプルジャンプの概要は次のとおり。

(1)高速鉄道網の拡大

ワルシャワから約100分以内で国内主要都市へ移動できる高速鉄道網を拡大する計画。カトビツェ、クラクフ、ブロツワフ、ポズナン、グダンスクを皮切りに、他の大都市にも拡大予定。鉄道の速度は時速300~320キロメートル(km)に達し、移動時間の大幅な短縮が期待される。

(2)バラヌフ新空港

バラヌフ(ワルシャワからウッチ方向へ車で約1時間弱)に中央空港を建設予定で、2032年から運航を開始し、年間3,400万人の乗客にサービスを提供する予定。この空港はヨーロッパで最も近代的な空港となり、拡張されるワルシャワとウッチを結ぶ高速道路A2にも接続される予定。なお、新空港建設以外にワルシャワ・ショパン空港や地方空港の近代化、アクセス改善も予定されている。

(3)LOTポーランド航空の拡充

LOTポーランド航空は、保有する航空機を2032年までに31機のワイドボディー機を含む135機に拡大する予定。政府はLOTポーランド航空がバラヌフ新空港の発着枠の少なくとも50%を担うことを期待している。

トゥスク首相は「上記の3つのプロジェクトを並行して実行することで、ポーランドの輸送インフラは新しい時代に入っていくことだろう」と述べた。

(注)ワルシャワの西37kmのバラヌフに建設する3,000ヘクタールの国際空港とワルシャワとウッチを結ぶ一体化した鉄道ハブを構築するインフラ整備計画。

(ニーナ・ルッベ、林真人)

(ポーランド)

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