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IMD世界競争力ランキング、中南米各国の順位は前年に続き低迷(チリ、プエルトリコ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、ペルー、アルゼンチン、ベネズエラ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月25日 0時10分

添付資料PDFファイル(263 KB)

スイスのビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)は6月18日、「世界競争力ランキング2024」を発表した。IMDは67カ国・地域を対象に、「全体スコア」に加えて、「経済パフォーマンス」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」の4つのカテゴリーでもランキングを発表している。各カテゴリーは5つの項目で構成されており、計336の指標からスコア付けがされている。

中南米地域で「全体スコア」が最も順位が高いチリで、昨年と変わらずに67カ国中44位にとどまった。チリ以外では、2024年版から新たに加わったプエルトリコが49位、メキシコ56位(前年56位)、コロンビア57位(同58位)、ブラジル62位(同60位)、ペルー63位(同55位)、アルゼンチン66位(同63位)、ベネズエラ67位(同64位)だった(添付資料表1参照)。中南米地域は8カ国中6カ国が50~60位台で、アジア・オセアニア地域(14カ国中2カ国)に比べ低迷している。

チリについては、「ビジネスの効率性」カテゴリーの改善が目立った。また、前年から順位を上げた項目として「国際投資」(21位)、「ビジネス法制」(23位)、「金融」(31位)などがあった(添付資料表2参照)。2024年の課題として、「ガバナンス強化に向けた政治制度改革」「法的不確実性を軽減して、投資と成長を促すこと」「警察の活動を強化し治安を向上させること」などが挙げられた。

近年、生産拠点を消費地の近隣国に移転するニアショアリングによって国外からの投資を呼び込んでいるメキシコは、「経済パフォーマンス」カテゴリーが前年から5位順位を上げて25位を記録し、改善が見られた。同カテゴリーの内訳をみると、「国内経済」や「国際投資」の順位が大幅に上昇した。一方で、「労働市場」や「科学インフラ」の落ち込みも見られた。2024年の課題として、「不確実性の軽減、治安改善、民主主義の保護によりビジネス環境を改善すること」「ニアショアリングを最大限活用するために物流インフラを導入すること」「教育とクリーンエネルギーの改善に向けた構造改革の推進」などが挙げられた。

ブラジルは、「経済パフォーマンス」カテゴリーが2020年から5年連続で順位を上げており、2024年は38位(前年41位)となった。同カテゴリーの項目を見ると、「国内経済」「国際投資」「雇用」の順位が上昇している。一方で、「政府の効率性」カテゴリーが67カ国中65位となっており、ここ5年間で最も低い順位を記録した。特に「社会的枠組み」が2023年から6つ順位を下げて最下位となった。2024年の課題として、「質の高い教育へのアクセスを大幅に改善すること」「ダイナミックなテクノロジーシフトに向けた専門家のスキルアップとリスキング」「最先端イノベーションを開発するための組織のキャパシティ」を挙げられている。

(小西健友)

(チリ、プエルトリコ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、ペルー、アルゼンチン、ベネズエラ)

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