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第2四半期のCPI上昇率は前年同期比4.39%、食品やエネルギーが高騰(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月10日 0時50分

添付資料PDFファイル(265 KB)

ベトナム統計総局は6月29日、2024年第2四半期(4~6月)の消費者物価指数(CPI)上昇率(推計値)を前年同期比4.39%と発表した。2023年1月に4.89%まで高騰したCPIは、エネルギー価格の一服や景況感の悪化などを背景に下落し、2023年6月には2.0%となった(添付資料図参照)。しかし、2023年後半から再び上昇基調に転じ、2024年4月以降は4%超えで推移している。

第2四半期のCPIを財別にみると、ほとんどの品目で第1四半期(1~3月)に比べ、指数が上昇した(添付資料表参照)。

統計総局によると、特にCPIへの寄与度が大きかったのは食品・飲食業と住居(費)・建築材で、それぞれCPIを1.5ポイント、1.06ポイント押し上げた。食品・飲食業の第2四半期のCPI上昇率は4.48%で、穀物価格の高騰や、費者需要の増加により指数が上昇した。インドがコメ輸出を2023年7月に禁止したことなどを背景に、コメの輸出価格だけでなく、ベトナム国内のコメやその他の穀物価格が同年後半から高騰している。住居(費)・建築材は5.62%で、猛暑の影響による水道と電力の需要増加や、2023年の電気料金引き上げなどが上昇要因となった。また、ガソリンを含む交通も4.28%上昇した。燃料価格上昇や航空運賃の高騰などが原因だ。

政策金利は当面据え置き予測も

総合CPIは上昇しているが、コアCPI(注)は7カ月連続で2%台後半を保っており、変動が大きな食品とエネルギー、政府が価格調整を行う品目を除いたモノの価格は比較的抑制されている。

シンガポール系のユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は、コアCPIの指数が低位にとどまっている状況を踏まえ、中央銀行と金融監督機関双方の役割を担うベトナム国家銀行が2024年末まで政策金利を据え置きする可能性があると予想している(「トイバオ・ガンハン」7月3日)。

国家銀行は、政策金利を2023年6月に引き下げて以来、変更しておらず、7月4日時点のディスカウントレート(公定歩合)は年3.0%、リファイナンスレートは年4.5%となっている。

(注)コアCPIは、総合CPIから穀物、生鮮食品、エネルギー、国家管理材(医療・教育サービスなど)を除いたもの。

(萩原遼太朗)

(ベトナム)

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