マハーラーシュトラ州、入境規制地域にケララ州を追加(インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年2月18日 9時40分
インドのマハーラーシュトラ(MH)州は2月10日、同州への入境規制対象地域に、国内最多の新型コロナウイルスのアクティブ感染者(注1)を抱える南部のケララ州を追加すると通達した(ムンバイ空港ウェブサイト内ページ参照)。ケララ州からの入境に対しては、先に通達した4州・地域と同様に、PCR検査の陰性証明の提示や到着後の同検査の受診などが義務付けられる。
MH州は2020年11月25日から、デリー都市圏とラジャスタン州、グジャラート州、ゴア州からの空路、鉄路、陸路での入境に対し、それぞれ規制を設けている(2020年11月27日記事参照)。今回の通達はこの対象地域にケララ州を追加したもので、規制内容は従前同様となる。
日系企業関係者が多く利用する空路移動に対する規制は次のとおり(一部抜粋)。
全ての乗客は搭乗前にRT-PCR検査の陰性証明書を保持している必要がある。
検査のサンプル採取はMH州への到着予定時刻から72時間以内に行われたものでなければならない。
陰性証明書を保持しない乗客は空港で自費でPCR検査を必ず受診しなければならない。
PCR検査を受診した場合のみ、乗客は帰宅を認められる(注2)。
本規制の通達後、既に多くの日系企業の社員が国内出張などで対象地域から入境しているが、大きな混乱は報告されていない。現在のところ、事前に陰性証明を取得するか到着後PCR検査を受診すれば、問題なく入境・帰宅できているようだ。
インド保健・家庭福祉省によると、2月15日現在のインド全体のアクティブ感染者数13万9,637人、ケララ州の患者数は6万3,752人と国内最多で約46%を占めている。次に多いMH州は3万7,146人で約27%となり、この2州でインド全体の7割以上を占めている。MH州の感染者数は減少傾向にあるが、ケララ州からの入境に制限を設けることで、さらなる感染抑制を進めたい考えだ。
(注1)感染者数から回復者数と死者数を除いた数。
(注2)陰性証明を保持しない場合の到着空港でのPCR検査に関し、受診後そのまま帰宅できたケースを確認しているが、担当係官の判断や勘違いで空港などにとめ置かれる可能性も否定できない。従って、最新の運用状況の確認が必須で、事前の陰性証明取得が強く勧められる。
(比佐建二郎)
(インド)
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