10月の自動車販売・生産台数ともに5カ月ぶりプラス成長（中国）

中国自動車工業協会（CAAM）は11月11日、2024年10月の自動車販売台数が前年同月比7.0％増の305万3,000台、生産台数が3.6％増の299万6,000台だと発表した。販売・生産台数ともに5カ月ぶりにプラス成長に転じた。前月比では、それぞれ8.7％増、7.2％増だった（2024年10月22日記事参照）。

販売台数の内訳は、乗用車が275万5,000台（前年同月比10.7％増）、商用車が29万8,000台（18.3％減）だった。うち、新エネルギー車（NEV、注）は143万台（49.6％増）と前月に続き好調で、自動車販売台数全体に占める割合は46.8％だった。NEVの販売台数の内訳をみると、バッテリー式電気自動車（BEV）は84万2,000台（30.4％増）と、2カ月連続で2桁台の伸び率を記録した。プラグインハイブリッド車（PHEV）は58万7,000台（89.7％増）と大幅に増加し、NEV全体の41.0％を占めた。なお、10月の自動車輸出台数は54万2,000台（11.1％増）だった。

2024年1～10月の累計販売台数は2,462万4,000台（前年同期比2.7％増）、累計生産台数は2,446万6,000台（1.9％増）だった。販売台数の内訳をみると、乗用車が2,143万4,000台（3.7％増）、商用車が319万台（3.4％減）だった。NEVは975万台（33.9％増）で、自動車販売台数全体に占める割合は39.6％と約4割を占めた。

また、同期の自動車輸出台数は485万5,000台（23.8％増）で好調を維持した。輸出台数の内訳は、乗用車が410万台（24.0％増）、商用車が75万5,000台（22.5％増）。ガソリン車は379万8,000台（29.7％増）、NEVは105万8,000台（6.3％増）だった。

1～9月の自動車輸出台数の上位10カ国は、ロシア（85万台）、メキシコ（35万3,000台）、アラブ首長国連邦（UAE、23万1,000台）、ベルギー（21万7,000台）、ブラジル（20万5,000台）、サウジアラビア（18万5,000台）、英国（15万1,000台）、オーストラリア（13万3,000台）、フィリピン（12万3,000台）、トルコ（10万2,000台）の順となった。NEVの輸出台数の上位3カ国はベルギー、ブラジル、英国だった。

CAAMは、中国政府による消費財買い替え推進政策の効果が表れつつあり、各自動車メーカーおよびディーラーが年末に向けて販売促進策を積極的に実施するとしていることから、2024年11～12月の販売台数は引き続き増加傾向を維持するとの見方を示している。

（注）バッテリー式電気自動車（BEV）、プラグインハイブリッド車（PHEV）、燃料電池車（FCV）の合計。

（龐婷婷）

（中国）