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日系企業のベースアップ率や給与水準明らかに、2024年度アジア・オセアニア日系企業実態調査(アジア、オセアニア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月6日 1時15分

ジェトロは11月28日、「2024年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)」を発表した(2024年11月29日記事参照)。この調査では、アジア・オセアニア地域(20カ国・地域)に進出する日系企業1万3,727社を対象にアンケートを行い、5,007社から有効回答を得た(有効回答率36.5%)。調査の「VII.賃金実態」では、ベースアップ率(注1)や2024年8月時点の給与水準が明らかになった。

調査結果によると、2023年から2024年にかけてのベースアップ率はアジア・オセアニアの多くの国・地域で3~5%台だったが、パキスタンとラオスでは10%を上回り、インド、スリランカ、ミャンマーも8~9%台と高かった。前年調査と比べると、2024から2025年にかけてのベースアップ率は多くの国・地域で前年の水準を維持するか、微減となる見込み。

給与水準については、主要国の製造業・作業員の月額基本給(平均値、注2)をみると、中国で654ドル、タイで437ドル、インドネシアで384ドル、ベトナムで302ドルなどとなった。同じ国でも地域によって給与水準に差があり、例えば、ベトナムの製造業・作業員の月額基本給(平均値)は、同国北部のハイズオン省で242ドルと低かったのに対し、ホーチミン市で399ドルで、150ドル以上の差がみられた。

この調査では、製造業・非製造業の職種別のドル建ての月額基本給、年間実負担額、賞与(カ月分)を公開している。また、とりわけ関心が高い製造業の作業員、非製造業のスタッフの月額基本給については、都市別の平均値に加え、外れ値の影響を受けにくい中央値も算出し、表にまとめている(注3)。

(注1)ベースアップ率は、職能給や業績給といった個人の能力に左右される給与を除いた、ベースとなる基本給の全職種平均での昇給率(名目)。

(注2)基本給とは、諸手当を除いた給与。2024年8月時点。

(注3)データは2023年度の同調査以降、調査レポートで公開している。2022年度以前のデータについては、2020年4月15日付2021年5月12日付2022年7月4日付2024年4月15日付地域・分析レポートを参照。

(山口あづ希)

(アジア、オセアニア)

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