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新型コロナの規制下、3カ月連続で生産活動が低迷(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年9月8日 15時50分

新型コロナウイルス感染対策の規制によって、ベトナムの製造業が打撃を受けている。英国の調査会社IHSマークイットが発表したベトナムの8月の製造業購買担当者景気指数(PMI、注1)は、前月から4.9ポイント低下の40.2だった。3カ月連続で、指数が50を下回る景気停滞の状況が続いている。ベトナム統計総局が発表した8月の鉱工業生産指数(IIP、注2)は137.2で、前月比4.2%低下、前年同月比7.4%低下だった。前月比は3カ月連続でマイナスとなり、下降の一途をたどっている。

ベトナムでは4月末から新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、地域ごとに従業員の通勤が制限されるなど、生産現場に影響が出ている。さらに7月以降は、ホーチミン市などの南部地域を中心に厳格な社会隔離措置が適用され、操業継続のためには従業員が寝泊まりして働く工場隔離などの対応が要請された。その結果、宿泊施設や食事の提供など、工場隔離の要件に対応できない企業は、操業をできていない。工場隔離に伴う資金や従業員の負担を踏まえ、操業休止を決めた企業もある。工場隔離で生産を継続する企業も、十分な従業員を確保できず、稼働率の低下を余儀なくされている。

規制の有無で、地域ごとに明暗分かれる

8月のIIPを地域別にみると、厳格な社会隔離措置下にある南部地域を中心に大きく落ち込んだ。ホーチミン市は前年同月比49.2%低下となったほか、多くの日系製造業が拠点を構えるドンナイ省は13.3%低下、ビンズオン省は12.6%減だった。同様に、規制が適用されている中部のダナン市は17.1%低下、北部のハノイ市は6.4%低下となった。

一方、厳格な社会隔離措置に至っていない省・市では生産が上向いており、北部のハイフォン市は前年同月比21.2%上昇、ハナム省は18.5%上昇、ハイズオン省は17.8%上昇、クアンニン省は17.5%上昇となった。

業種別にみると、ベトナムの主要な輸出品目のコンピュータ・電子製品は前年同月比7.0%低下と低迷している。木材・木製品は6.8%上昇、繊維は0.7%上昇とわずかに伸びたが、履物は28.3%低下、自動車部品は3.1%低下となった。国内向けが中心の食品(15.2%低下)、自動車(11.6%低下)、二輪車(11.3%低下)も生産が減少した。

(注1)製造業の購買責任者を対象に、生産高や新規受注、在庫水準、雇用状況、価格などの状況を評価する指数。0から100の間で変動し、50を超えると「前月比で改善や増加」、50未満は「前月比で悪化や減少」を表す。

(注2)鉱工業生産指数は、鉱工業の生産を評価する指数で、2015年の生産量を基準(100)に算出される。

(庄浩充)

(ベトナム)

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