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トランプ米大統領、就任演説で「米国第一」を強調(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月22日 13時40分

米国の首都ワシントンで1月20日、ドナルド・トランプ大統領の就任式が開催された。就任演説の冒頭で、トランプ氏は「米国の黄金時代がいま始まる」「トランプ政権では常に、非常にシンプルに、米国を第一に考える」と述べ、米国の利益を最優先する姿勢をあらためて示した。

次に、トランプ政権が直面する課題を示した。具体的には不法移民問題を挙げ、政府が危険な犯罪者に保護を与え、自国民を守ることを拒否していると問題視した。また、公衆衛生や教育システムの欠陥を指摘し、制度改革の必要性を訴えた。

大統領選期間中に自身の選挙集会で発生した銃撃事件にも触れ(2024年7月16日記事参照)、「私の命が救われたのは理由があった」「私は米国を再び偉大にするために、神によって救われた」と自身の使命を述べ、あらゆる課題に目的意識とスピード感を持って力強く行動していくとの姿勢を強調した。

さらに、大統領令の発令を通じた政権発足初日の取り組みを説明した。具体的には、(1)南部国境の緊急事態宣言や不法移民の強制送還の実施などを通じた国境管理の強化、(2)国家エネルギー緊急事態の宣言と化石燃料の増産、電気自動車(EV)の「義務化」の撤回などを通じた経済・エネルギー政策の転換、(3)外国製品への課税や、関税徴収を担う「外国歳入庁(External Revenue Service)」の設立を通じた貿易制度改革などの取り組みを説明した。

トランプ大統領の支持者がワシントンに集結

就任式当日の首都ワシントンの中心部は、トランプ氏の大統領選スローガンの「米国を再び偉大に(MAGA:Make America Great Again)」の文字の入った赤い帽子などを身に着けた支持者が集まり、同氏の就任を祝った。ジェトロがインタビューを行った複数のトランプ氏の支持者は「トランプ大統領には何より不法移民を取り締まって、米国の国境を守ってほしい。われわれの子どもたちの未来を守らなければいけない」「トランプ大統領には物価を下げることを最も期待したい。この4年間に経済は悪化し、希望がなかった。今日は多数の人々がトランプ大統領の就任を祝っており、希望に満ちた素晴らしい日だ。この4年間は素晴らしい4年間になるだろう」などと述べ、トランプ新政権への期待感を示した。

写真 就任式当日のワシントン市内(ジェトロ撮影)

就任式当日のワシントン市内(ジェトロ撮影)

(葛西泰介)

(米国)

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