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トヨタ、チェコに欧州最大の物流センター開設(チェコ、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月18日 1時0分

トヨタの欧州統括会社トヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME、本社:ベルギー)は11月8日、完全子会社のトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・チェコ(TMMCZ、本社:チェコ・コリーン市)の敷地内に、自動車の物流センター「メガハブ」を開設したと発表した(プレスリリース)。投資額は1,700万ユーロで、同社によると、メガハブの年間35万台の処理能力は欧州最大規模という。

TMEはメガハブの利用により、チェコ、ドイツ、オーストリア、スロバキア、ハンガリー、ポーランド向けのトヨタやレクサスの納車期間の短縮を図る。また、従来は各ディーラーが納車前に行っていたアクセサリー取り付けなどのプレデリバリーサービス(PDS)をメガハブで行うことで、顧客の要望に迅速に対応すると見込んでいる。

TMEのジャン・クリストフ・ドビル副社長(サプライチェーン担当)は「メガハブによって実現する納期内に、正確に、あらゆる場面に対応する最高のオペレーションは、自動車物流の新たなベンチマークになる。納期短縮やコスト削減、トヨタが誇る卓越した品質の維持というトヨタのコミットメントは、中欧の顧客の高まる期待に応え、それを上回るという弊社の努力を示している」と述べ、今回の投資が顧客へ提供するサービスにつながる点を強調した。

また、TMMCZのロベルト・キムル社長は「この投資を通じて、イノベーション、効率、持続可能性を支援し、顧客に対して特別な価値を提供し、地域経済に貢献していく」との意気込みを示した。

メガハブはTMMCZの既存の鉄道網を利用することから、物流面での二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果もあるとTMEは指摘する。TMMCZは2022年から英国とフランスのトヨタの生産拠点との間で鉄道輸送を利用しており、年間4,237トンのCO2排出量引き下げを実現している。今後はポーランドの製造拠点とも鉄道網で結ぶことで、さらに年間1,099トンの排出量を削減するとしている。

(志牟田剛、中川圭子)

(チェコ、日本)

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