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アフリカの貨物取扱量が増加、港湾への民間投資も急成長(アフリカ、ナイジェリア、セネガル、トーゴ、モロッコ、コンゴ民主共和国、アラブ首長国連邦)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月1日 0時40分

アフリカ・ファイナンス・コーポレーション(AFC)は5月17日、アフリカのインフラに関する報告書「State of Africa’s Infrastructure Report 2024」を発表した。同報告書によると、アフリカの港湾への民間投資が急拡大しており、2012年から2022年までで合計127億ドルとなった。これは2002年から2012年までの投資額のほぼ倍増となる。

近年のアフリカでの港湾投資の金額上位案件は次のとおり。

ナイジェリア:オネ(Onne)港「拡大フェーズ4b」、29億ドル、2013年
ガーナ:テマ港拡大事業、15億ドル、2016年
セネガル:ダヤン(Ndayane)港、11億ドル、2022年
ナイジェリア:レッキ深海港フェーズ1、11億ドル、2019年
コンゴ民主共和国:バナナ港、10億ドル、2021年

なお、ダヤン港、バナナ港はアラブ首長国連邦(UAE)ドバイの港湾運営会社DPWorldによる投資だ。同社は2021年には、英国の開発金融機関と協力し、エジプトのスクナ港、セネガルのダカール港、ソマリアのベルベラ港などへの10億ドル投資を公表した。さらに、同社はタンザニアのダルエスサラーム港の運営にも関わる。

港湾への投資増加もあり、アフリカのコンテナ取扱量は大幅な伸びを示し、2011年から2021年の間に2,450万TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算)から3,580万TEUに増加した。

特にモロッコのタンジェ・メッド港は、南アフリカ共和国のリチャード・ベイ港の貨物取扱量を上回ったという。タンジェ・メッド港は世界銀行のコンテナ効率に関するランキングでも、世界の345港中で4位となった。

また、トーゴのロメ港は2012年に貨物取扱量が800万トン未満だったが、2021年には2,900万トンとなり、地域の積み替えハブ港として機能している。さらに、アビジャン港、テマ港、ダカール港、モンバサ港、ジブチ港なども、アフリカ大陸沿岸の主要な積み替え港としての地位を固めつつある。

アフリカでは道路や鉄道が未整備のため、商品輸送の需要拡大に対応するために海上輸送が選択される場合も多い。アフリカの人口は現在の14億人から2050年には24億人に達すると予想されるほか、西アフリカと東アフリカは世界の中でも経済成長が著しい地域になるとみられる。人口増加と経済成長が消費と輸入の増加に拍車をかけるため、港湾も魅力的な投資先という。

アフリカ・インフラ開発プログラム(PIDA)では、2040年までにアフリカ全体の港湾で、1億7,600万TEUの処理能力を達成する目標を設定している。

(井澤壌士)

(アフリカ、ナイジェリア、セネガル、トーゴ、モロッコ、コンゴ民主共和国、アラブ首長国連邦)

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