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米ヒューストン国際空港ターミナルの拡張完了、国際線ハブとしてさらなる拡充へ(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月11日 10時10分

米国テキサス州ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル国際空港(空港コード:IAH)は、新たに拡張したターミナルD西棟の営業を10月22日に開始すると発表した。飲食・小売り16店舗が開業し、250人の新たな雇用創出を見込む。拡張した西棟を含め、ターミナルDは広さ49万9,650平方フィート(4万6,419平方メートル)となり、地元ヒューストンの野球場「ミニッツメイドパーク」(注)の3倍超に当たるという。

ターミナルDの拡張計画は、同空港の国際線機能の近代化を目指して、14億5,800万ドルを投じるIAHターミナル再開発計画の一部だ。既存のターミナルDの拡張は2019年11月に着工し、2023年に完成した。今回のターミナルD西棟の拡張は、同計画の第2段となり、新たに建設した国際線のハブとなるインターナショナル・セントラル・プロセッサー(ICP)の開設も予定している。ICPにはチケットカウンター、手荷物受取所、17列に及ぶ出入国検査場を備える。ICP開設計画の第1段階として、2024年冬にユナイテッド航空の国際便を現在のターミナルEからICPに移設し、第2段階として2025年夏までにほかの国際線航空会社などの移設を計画している。

ヒューストンのジョン・ホイットマイヤー市長(民主党)は「駐車や交通、ターミナルの現代化に、適切な設備やサービスと、空港での総合的な顧客体験の改善に注力している。この事業はヒューストンの未来への投資だ。国際線ターミナルの拡張は当市の『世界的な都市』との評判を高める。雇用を支援し、世界中の訪問客を引きつけることで、当市の経済発展につながる」と語った。

IAHの運営会社ヒューストン・エアポート・システムのジム・シチェスニアク航空ディレクターは「世界最高水準の設備により、毎年何百万人もの乗客に対し、継ぎ目のない、効率的な旅行体験がもたらされる。充足した国際線機能が備わることで、ヒューストンは世界中の都市からさらに多くの直行便を引きつける」と期待を述べた。

IAHでは、今回の空港ターミナルD拡張計画のほかにも、ユナイテッド航空が26億ドルを投じて、空港ターミナルBの拡張や新たな直行便路線の追加、新しい手荷物システムや機体の導入を計画している(2023年11月発表)。また、その他のヒューストン近郊の空港では、サウスウエスト航空が就航するウィリアム・P・ホビー空港の西コンコースの拡充計画に対し、ヒューストン市議会が2023年8月に4億7,000万ドルの拠出を承認しており、同市への航空アクセスの利便性が高まっている。

(注)地元ヒューストンのメジャーリーグチーム「アストロズ」の本拠地。天然芝の球場で、4万1,168席。球場面積約13万680平方フィート(約1万2,141平方メートル)。

(キリアン知佳)

(米国)

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