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ラオス企業、日本産食品の調達方法を模索、バンコクで食品見本市(ラオス、タイ、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月12日 0時15分

タイの首都バンコクで528日~61日、同国最大級の総合食品見本市「THAIFEX ANUGA ASIA 2024」(THAIFEX、注1)」が開催された。ジェトロが運営するジャパンパビリオン(注2)には、日本から食品商社やメーカーなど35社が出展し、タイのみならず各国から多くのバイヤーが訪れた。

タイの隣国ラオス(注3)からも、レストラン業や食品輸入卸業、小売業者などのバイヤーがジャパンパビリオンを訪問した。ラオスでは近年、日本産品の需要拡大に伴い、和食レストランや販売店が増加している(注4)。特に海産物(カニ、マグロ、タコ、ウニなど)や和牛、健康食品・美容品などが人気となっている。

ジェトロがジャパンパビリオンを訪れたラオス企業にインタビューしたところ、日本と長年の取引経験のあるバイヤーA社(輸入卸・小売業)は「今回は日本の菓子類、炭酸飲料水やビタミンCなどのサプリメントに興味があり、日本からコンテナ単位で直接輸入を希望して商談に参加した」という。和牛(A5牛肉)に関心があるというバイヤーB社(レストラン業)は「これまでタイ経由で和牛を輸入していたが、品質が安定しなかったことから、日本からの直接輸入を希望している」と語った。バイヤーC社(輸入卸・小売業)は日本産めんたいこをタイで調達する目的でパビリオンを訪れた。

しかし、ラオスバイヤーが希望する日本からの直接輸入には課題もある。隣国タイで既に在庫を有するタイのサプライヤーからラオスへ輸入する場合は、「タイとラオスの両国で通関するため、関税や付加価値税が課税されるが、半面、必要に応じて迅速に小口調達できる点が長所だ」(C社)と述べる。同社は現時点では小ロットでの調達を希望しているが、「日本から直接輸入する際に対応してくれるメーカーや商社を探すことが困難」という。日本から直接輸入する際には、「他社商品を含めて調達し、コンテナで一括して輸入することが輸送コストを考慮すると望ましいが、日本側でさまざまな商品をアレンジして発送してくれる商社を探すことも難しい」と指摘している。

このように、ラオスバイヤーは、日本からの直接輸入やタイ経由での調達という双方の長所と短所を比較しながら、日本産品の調達を進めている。

写真 ジャパンパビリオンのブース(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンのブース(ジェトロ撮影)

(注1)主催者によると、会期中に131カ国・地域から8万5,850人が来場した。出展者数は52カ国・地域から3,133社。

(注2)ジャパンパビリオンは、日本産農林水産物・食品の海外販路拡大を目的にジェトロが主催した展示ゾーン。2024年は日本から和牛、海産物、抹茶、調味料などの35社が参加した。

(注3)バンコクからラオスの首都ビエンチャンまで陸路で約640キロ。

(注4)ラオスの店舗を紹介する「日本産食材・商品取扱店および日本食レストランガイド」はジェトロの調査レポート「日本産食材・商品取扱店および日本食レストランガイド(Japanese Restaurants & Stores in Laos)」を参照。

(プービエン・コンシハラート)

(ラオス、タイ、日本)

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