1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

米国西部知事会(WGA)、超党派の結束の重要性を再確認(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月20日 0時40分

米国の西部知事会(The Western Governors' AssociationWGA、注1)が610日から12日にかけて、カリフォルニア州オリンピックバレーで開催された。40周年を迎える節目の年に当たり、WGA議長を務めるワイオミング州のマーク・ゴードン知事(共和党)に加え、7人の州知事経験者が参加し(注2)、パネルディスカッションが開催された。WGAでは、RD (Republican and Democrat)というキーワードが度々用いられ、政治的分断が懸念されている米国で今こそ共和党・民主党といった党派を超えた結束の重要性を再確認し、首都ワシントンでも協力した活動の重要性を強調した。

写真 WGA40周年のセレモニー(ジェトロ撮影)

WGA40周年のセレモニー(ジェトロ撮影)

続く年次総会では5人の現職知事(注3)が参加し、西部の脱炭素化や、災害に対する備えと対応、オピオイド(注4)危機への対応、水資源の利活用といった重要な共通課題について議論した。

特に西部の脱炭素化に当たっては、西部脱炭素化イニシアチブレポートを取りまとめ、大気中の二酸化炭素(CO2)除去に関する重要な3つの分野〔炭素の回収・利用・貯蔵(CCUS)と技術系CO2除去、自然隔離、分野横断的で地域的な機会〕について、連邦政府への政策提言を検討した。

また、WGAは米国農務省(USDA)と自然資源共同管理についての基本合意書(MoU)を更新。USDAはWGAとの対話を再確認するとともに、山火事リスク軽減や水質保護、森林健全性向上のプロジェクトに計6,600万ドル近くを投資し、地域社会の安全を保障すると発表した。

政治的分断が問題視されている米国で、WGAは超党派の政策立案、情報交換、西部での重要な課題に対する集団的な行動を検討する機会となっており、今回の年次総会でも連邦政府に対して具体的な働きかけを行った。

写真 WGA年次総会。約150人が参加(ジェトロ撮影)

WGA年次総会。約150人が参加(ジェトロ撮影)

(注1)WGAは、米国西部の22州と準州を代表する組織として1984年に設立された。

(注2)ユタ州ゲイリー・ハーバート前知事(共和党)、ワイオミング州マット・ミード前知事(共和党)、アイダホ州ブッチ・オッター前知事(共和党)、モンタナ州スティーブ・ブロック前知事(民主党)、ハワイ州デービッド・イゲ前知事(民主党)、ネバダ州ボブ・ミラー元知事(民主党)、ブライアン・サンドバル元知事(共和党)。

(注3)ワイオミング州ゴードン知事、アイダホ州ブラッド・リトル知事(共和党)、ネバダ州ジョー・ロンバルド知事(共和党)、ニューメキシコ州ミシェル・ルーハン・グリシャム知事(民主党)、ノースダコタ州ダグ・バーガム知事(共和党)。

(注4)ケシから合成される化合物で、鎮痛・陶酔作用がある。乱用による死亡者急増が米国で社会問題となっている。

(小林努)

(米国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください