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トルコ中銀が政策金利を50%に据え置き、金融引き締め路線を維持(トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月31日 1時30分

トルコ中央銀行は5月23日、政策金利(1週間物レポ金利)を50.0%で据え置いた。2024年3月に引き上げて後、2カ月連続で据え置いたかたちとなる。金融政策委員会の5月23日付プレスリリースでは、2024年第1四半期に比べて国内需要は減速しているとしながらも、サービスインフレの上昇と硬直性、インフレ期待、地政学リスク、食品価格がインフレ圧力を持続させているとした。声明では前月と同様に、金融引き締め効果がタイムラグ(時間のずれ)を伴う点を考慮し、金融政策委員会は、インフレの低下基調傾向を確実なものとするため、現状維持を決定したとし、物価安定に向けた金融引き締めプロセスを継続させることを明記した。

なお、今回の決定に先立ち、ジェウデット・ユルマズ副大統領とメフメット・シムシェキ国庫・財務相は5月13日、包括的な財政緊縮策を発表した。財政規律の確保によって、歳出削減を進めるとともに、予算配分を効率化し、公共投資を重要なプロジェクトに絞り込むことを明言し、5月17日付の官報で内容を明らかにした。これによって公的機関の予算削減を主軸に、地震対策や義務的な支出を除き、財・サービスの購入予算枠を10%、公共投資予算枠を15%削減することになる。ユルマズ副大統領は5月16日、予算削減額がアナリストの予想する1,000億トルコ・リラ(約4,870億円、1リラ=約4.87円)(約31億ドル)を「大きく上回る規模になろう」とし、2024年夏にはインフレ抑制が大きく進むとの見解を示した。

トルコ統計機構(TUIK)によると、2024年4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比69.8%だった。中銀はインフレが5月をピークに、2024年末にはCPIが38%(34-42%の中位)まで抑制が進むと見ている。5月2日付「エコノミム」によると、OECDでは、インフレ率55.5%と予想されている。

(中島敏博)

(トルコ)

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