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2023年の中東含む西アジアへの対内直接投資額は前年比9%減の652億ドル(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、トルコ、オマーン、レバノン、アジア、米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月24日 1時30分

国連貿易開発会議(UNCTAD)が6月20日に発表した「世界投資報告書2024」によると、世界の2023年の対内直接投資額(フロー)は前年比2%減の1兆3,318億ドルとなった。中東諸国を含む西アジア(注)への2023年の対内直接投資額は9%減の652億ドルだった。

西アジアにおける国際プロジェクト・ファイナンス取引件数は、2022年の50件から2023年には94件に増加し、金額は32%増加して570億ドルとなった。特にサウジアラビア、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)で増加している。なお、アジアの他の地域では、ほとんどの国で件数が減少した。また、アジア地域全体では再生可能エネルギー関連は減少したが、石油化学製品関連のプロジェクトは増加した。

西アジアの対内直接投資額フローの推移は次のとおり。

2023年:652億ドル
2022年:719億ドル
2021年:642億ドル
2020年:301億ドル
2019年:333億ドル
2018年:420億ドル

国別の対内直接投資額フローではUAEが世界11位

世界の国別の対内直接投資額(フロー)では、2023年は米国が3,110億ドルで首位、中国、シンガポールの順で、中東では11位のアラブ首長国連邦(UAE)が上位につけた。UAEでは、特にグリーンフィールド投資のプロジェクトの公表件数が米国に次ぐ世界2位の1,323件となり、活発に投資が行われた。なお、イラクは53億ドルの引き揚げ超過で、カタールも5億ドルの引き揚げ超過となった。

中東諸国を含む西アジアの国別金額の上位は次のとおり。

UAE:307億ドル(前年比35.0%増)
サウジアラビア:123億ドル(同56.1%減)
トルコ:104億ドル(同22.4%減)
バーレーン:68億ドル(同147.8%増)
オマーン:47億ドル(同13.4%減)
クウェート:21億ドル(同178.8%増)
ジョージア:16億ドル(同24.0%減)
ヨルダン:8億4,300万ドル(同32.7%減)
レバノン:6億5,500万ドル(同24.4%増)
アルメニア:4億4,300万ドル(同55.7%減)

また、対内直接投資額の残高(ストック)では、前年3位だったUAEが2,250億ドルで首位、サウジアラビアが2,155億ドル、トルコが1,565億ドル、レバノンが713億ドル、オマーンが561億ドルの順だった。

なお、世界の対外直接投資(フロー)では、米国が4,040億ドルで前年に続き世界首位、前年3位の日本が1,840億ドルで2位、前年2位の中国が1,480億ドルと続いた。中東では、UAEが220億ドルで16位(前年17位)、サウジアラビアが160億ドルで18位(前年16位)となった。

(注)UNCTAD報告書の西アジアの分類では、アルメニア、アゼルバイジャン、バーレーン、ジョージア、イラク、ヨルダン、クウェート、レバノン、オマーン、カタール、サウジアラビア、シリア、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメン、パレスチナの16カ国・地域が含まれる。同報告書の分類ではイランは南アジアに含まれる。

(井澤壌士)

(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、トルコ、オマーン、レバノン、アジア、米国)

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