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バイデン米大統領、インドネシア大統領と共同声明、重要鉱物などの協力継続を表明(米国、インドネシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月14日 11時55分

米国のジョー・バイデン大統領は11月12日、インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領との共同声明を発表した。両首脳は同日、米国の首都ワシントンで会談していた。

共同声明では、米国はインドネシアとの2国間関係を包括的戦略的パートナーシップ(CSP)に格上げしたと述べた上で(2023年11月15日記事参照)、「長期的なパートナーシップの促進」「持続可能で包摂的かつ強靭(きょうじん)性のある経済成長の促進」「デジタルおよび技術協力によるイノベーションの推進」「人材、教育、健康への投資」「米国とインドネシアの防衛および安全保障協力の深化」「地域および世界的な協力の深化」について、両国の協力関係を記載した。

このうち、「持続可能で包摂的かつ強靭性のある経済成長の促進」では、人工知能(AI)を活用した持続可能な農業における研究協力、インド太平洋経済枠組み(IPEF)を通じた地域の経済政策への関与などがうたわれた。また、貿易や持続可能な開発を促進するため、一般特恵関税制度(GSP)の重要性が記載された。米国のGSPは、2020年12月末に失効したままとなっている(2023年5月22日付地域・分析レポート参照)。またバイデン大統領は、OECDへの早期加盟を目指すインドネシアの取り組みへの支持をあらためて表明した。そのほか両首脳は、世界的にクリーンエネルギーへの移行が進む中で、重要鉱物が不可欠な役割を果たすことを認識し、両国の強靭で多様な重要鉱物サプライチェーンを発展させることを再確認した。

「デジタルおよび技術協力によるイノベーションの推進」では、安全で強靭なAIや関連するデジタルイノベーションへの公平なアクセスを確保するための、能力構築の重要性が記載された。両首脳はまた、米国の大学との連携や米国国務省の国際技術安全保障・イノベーション(ITSI)基金を通じた米国政府による支援を通じて、インドネシアの半導体産業における人材開発強化を表明した。ITSI基金は、2022年8月に成立したCHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)に基づいて創設された基金(2024年7月3日記事参照)で、同盟国やパートナー国との連携を通じて、安全性・信頼性ある通信ネットワークの開発と採用を促進し、半導体サプライチェーンの安全性・多様性の確保を目的としている。

バイデン政権は同日、インドネシアとの外交関係に関するファクトシートも発表した。

米国では11月5日に大統領選挙の投開票が行われ、ドナルド・トランプ前大統領が2025年1月から大統領に返り咲くことが確実となっており(2024年11月7日記事参照)、プラボウォ大統領はトランプ氏に祝意を表明している(2024年11月12日記事参照)。重要鉱物のサプライチェーンなどへの注目が高まる中、トランプ次期政権下で、豊富な鉱物資源を有するインドネシアとの関係がどのように発展していくのか、新政権の動向が注目される。

(赤平大寿)

(米国、インドネシア)

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