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景況感指数、2023年3月以来最低の落ち込み(ナイジェリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月6日 10時25分

S&Pグローバルは11月1日、スタンビックIBTC銀行の調べによるナイジェリアの10月の購買担当者景気指数(PMI、注1)が46.9となり、2023年3月の42.3以来、最も悪化したと発表した。2024年のこれまでのPMIの推移を見てみると、7月以降50.0未満で推移しており、厳しい経済環境を示している。この悪化の背景には、通貨ナイラ安と燃料・輸送価格の上昇が挙げられる。

ナイジェリアの通貨は、2024年1月2日の対ドルレート(注2)が913.935ナイラだったが、11月1日時点で1,665.913ナイラにまで下落している。また、インフレ率は1月に29.9%だったが、6月に34.19%となっている。8月にはいったん32.15%に下がったものの、9月には再び32.7%へ微増している。ガソリン価格は、2023年の燃料補助金撤廃前は1リットル184ナイラだったが(2023年6月2日記事参照)、11月に入って1,000ナイラ程度に上昇している。こうした通貨安と燃料・輸送価格の上昇によって仕入れ価格が上昇し、生産高と新規受注の急激な減少をもたらしている。

報道では、農業部門だけが生産増となり、企業は6カ月連続でわずかながら雇用を増やしていると伝えているが、一方で、インフレ圧力が企業の一部雇用調整や購買活動の減少を引き起こしている。企業は顧客需要の減少に対応し、それがさらに投入資材購入の縮小につながっているという。

(注1)景況感指数は、50.0を上回ると、前月から景況が改善したことを示し、50.0未満はそれが悪化したことを示す。

(注2)ここで示すナイラの対ドルレート(加重平均為替レート)は、インベスターズ&エクスポーターズ(I&E)ウインドーズレート(2023年6月20日記事参照)で取引された前日全ての取引の為替レートを取引量に応じて重みづけした平均値。

(奥貴史)

(ナイジェリア)

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