上下両院選で左派が首位を堅守、極右勢力も大きく支持伸ばす(ルーマニア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月4日 14時45分
ルーマニアで建国記念日の12月1日、上下両院選挙が行われた。翌2日に中央選挙管理委員会が発表した最終結果によると、左派与党の社会民主党(PSD)が首位を堅守し、極右派のルーマニア統一同盟(AUR)、国民自由党(PNL)、ルーマニア救出同盟(USR)などがこれに続いた。
上院の得票率は、PSDが22.30%、AURが18.30%、PNLが14.28%、USRが12.26%、SOSルーマニア党(SOS)が7.76%、極右派の若者の党(POT)が6.39%、ハンガリー人民主同盟(UDMR)が6.38%だった。下院の得票率は、PSDが21.96%、AURが18.01%、PNLが13.20%、USRが12.40%、SOSが7.36%、POTが6.46%、UDMRが6.33%という結果だった。
11月24日に行われた大統領選挙の第1回投票(2024年11月26日記事参照)で、予想外に極右候補者が台頭し、今回の上下両院選挙の行方が注目されたが、左派がトップに立ったことで、反欧米勢力を抑えた結果となった。他方で、極右勢力も大きく支持を伸ばした。大統領選の予想外の展開の影響か、投票率は前回(2020年)の31.95%を大幅に上回り、有権者登録のある1,800万人のうち、投票者数が945万人で52.50%だった。
一方、11月28日にルーマニア憲法裁判所が中央選挙管理委員会に対し、大統領選の第1回投票結果の再集計を要求した。同選挙で首位となった無所属で極右のカリン・ジョルジェスク氏が選挙活動を行った中国の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」から優遇措置を受けた疑いだ。TikTokは関与を否定し、ジョルジェスク氏自身もソーシャルメディアを違法に使用した疑惑に反論したものの、再集計が決定された。
12月2日、憲法裁判所は中央選挙管理委員会が提出した再集計の結果を承認し、投票結果は有効との判断を示した。当初の見通しどおり、ジョルジェスク氏は大統領選の決選投票に進み、12月8日に中道右派のUSR候補のエレナ・ラスコーニ氏と大統領の座を競う。
(小林京瑞、アリーナ・フタディエフ)
(ルーマニア)
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