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四川省、重慶市が上半期の経済指標を発表(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月29日 13時50分

中国の四川省統計局は7月17日、重慶市統計局は7月19日、成都市統計局は7月20日にそれぞれ2024年上半期(1~6月)の経済指標を発表した。

四川省の域内総生産(GRP)は2兆9,463億3,000万元(約64兆8,193億円、1元=約22円)で前年同期比5.4%増となり、中国全体の成長率5.0%を0.4ポイント上回った。一方、四川省経済の牽引役を担ってきた省都・成都市のGRPは4.8%増の1兆1,152億1,000万元と、四川省全体の成長率を0.6ポイント下回った。王鳳朝・成都市長が2月1日に行った政府活動報告の中で公表していた2024年の同市のGRP成長率の目標値(6.0%前後)を1.2ポイント下回った。後述するように、主に生産、消費が伸び悩んだほか、輸出も落ち込んだ(2.9%減)。

重慶市のGRPは前年同期比6.1%増の1兆5,138億2,400万元で、中国全体の成長率を1.1ポイント上回った。重慶市統計局工業処の呉丹処長は「重慶市は新たな質の生産力の育成、産業のグレードアップの推進、新エネルギー車産業の継続的な発展を積極的に推し進めている」と強調。また、同市の新エネルギー車産業の発展については「賽力斯集団(セレス)(注)の爆発的な成長が本市の自動車産業を牽引しており、金康動力新能源、青山工業、滬光電器などの市内の関連部品メーカーの急速な成長も後押ししている」と指摘した。

主要経済指標についてみると、一定規模以上の工業生産増加額(付加価値ベース)では、四川省が前年同期比6.2%増、成都市が2.6%増、重慶市が8.6%増だった。うち重慶市について、主要品目の生産量からみると、新エネルギー車が前年同期から2.5倍増の39万1,400台となったほか、集積回路(81.5%増)、液晶ディスプレー(26.3%増)も大幅に増加した。四川省では、リチウム電池(94.2%増)、単結晶シリコン(94.8%増)で大幅増となったほか、発電設備(17.5%増)、液晶ディスプレー(14.6%増)などでも堅調な伸びを示した。一方、自動車の生産台数は11.4%減の38万7,000台となった。

社会消費品小売総額は、四川省が前年同期比4.9%増の1兆3,258億3,000万元だった。成都市は2.2%増の5,068億3,000万元と微増にとどまり、四川省全体の社会消費品小売総額の38.2%を占めた。重慶市は3.9%増の7,684億8,800万元だった。

固定資産投資では、四川省が前年同期比0.9%増、重慶市が2.6%増と、いずれも中国全体の伸び率(3.9%増)を下回った。不動産開発投資がそれぞれ12.5%減、8.8%減と減少したことで、全体の伸びを押し下げた。

(注)セレスは、重慶市に本社を置く新エネルギー車メーカー。中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と共同開発した車種「問界AITO」の販売が好調とされる。2024年7月4日にはファーウェイから同車種の商標権などの買収を発表した(2024年7月18日記事参照)。

(王植一)

(中国)

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