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成都・重慶双城経済圏の経済規模拡大、2024年上半期のGRP発表(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月30日 10時10分

中国の四川省統計局はこのほど、2024年上半期の成都・重慶地区双城経済圏(注1)(以下、成渝経済圏)における域内総生産(GRP)総額が4兆365億7,000万元(約82兆3,460億円、1元=約20.4円)だったと発表した。中国全体の国内総生産(GDP)総額に占める割合は6.5%、西部地域(注2)のGRPに占める割合は30.7%となった。GRPの実質成長率は5.8%だとなり、他の経済圏との比較では、京津冀経済圏(注3)、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)(注4)(香港、マカオを除く)、長江デルタ地域(注5)の成長率をそれぞれ1.7ポイント、0.6ポイント、0.3ポイントを上回った。

成渝経済圏の統合発展に向けて、交通インフラでは、四川省と重慶市を結ぶ6本の鉄道路線が建設されたほか、4本の高速鉄道が両省・市の共同で建設中、21本の高速道路も完成または建設中だ。物流面では、両省・市の連携により、長江上流に輸送センターを建設し、両地域間の水運の発展を進めている。四川省の瀘州港および宜賓港から重慶市への「水上積み替え」定期船の運航を推進するほか、四川省の広元港、南充港、広安港と重慶市果園港とを結ぶ貨物輸送用の水上シャトルバスの運行本数を増やす方針だ(「重慶日報」9月14日)。

成渝経済圏における産業面での協力では、インテリジェント・コネクテッドカーを主な発展の方向性として、ハイレベルな自動車産業の研究開発・製造拠点の建設を進めている。両省・市が共同で構築した自動車産業チェーンのマッチング情報プラットフォームには、5,000社以上の自動車メーカーと部品メーカーが参加しており、成渝経済圏における自動車産業の(部品調達における)域内自給率は80%に達した(「重慶日報」9月14日)。

なお、2024年1~8月に実行された成渝経済圏の共同建設重大プロジェクトの投資額は3,229億1,000万元に上った。

(注1)2021年10月に中国共産党中央委員会と国務院が、新たな経済圏構想として成渝経済圏の建設規画綱要を発表。同経済圏は重慶市の27区(県)と一部地域、四川省の成都市、自貢市など15市から構成される。

(注2)中国の西部地域は、重慶市、四川省、雲南省、貴州省、広西チワン族自治区、チベット自治区、陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区、青海省、新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区西部を含むとされる。

(注3)京津冀経済圏は北京市、天津市と河北省8都市から形成される。

(注4)粤港澳大湾区は、香港特別行政区、マカオ特別行政区と広東省9都市から形成される。

(注5)長江デルタは上海市、江蘇省、浙江省を指す。

(曾小桐)

(中国)

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