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米商務省、重要・新興技術の輸出管理の暫定最終規則を発表、量子や半導体など(米国、日本、英国、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、オーストラリア、カナダ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月6日 13時50分

米国商務省産業安全保障局(BIS)は9月5日、量子や半導体など重要・新興技術の輸出管理に関する新たな暫定最終規則(IFR)を発表した。翌6日付の官報で公示し、即日発効した。なお、BISは最終規則(FR)の策定に向けて、官報公示日から60日間、パブリックコメントを受け付ける(注1)。

BISは今回発表したIFRについて、有志国との関係を強化し、悪用されれば国家安全保障に深刻な脅威を及ぼし得る技術の急速な進展に米国の輸出管理の仕組みを適合させるものだとしている。主に重要・新興技術に関連する品目について、(1)規制品目リスト(CCL)に新たな輸出管理分類番号(ECCN)を追加するほか、(2)既存のECCNを改定する。また、これらの品目について、(3)米国と同等の管理措置を講じている有志国に向けて輸出・再輸出する際に、BISの輸出許可の事前取得を例外的に不要とする制度「許可例外適用輸出管理(IEC:License Exception Implemented Export Controls)」を設ける。一方で、(4)国家安全保障を理由に規制する品目(ECCNの3桁目が0の品目)と、地域安定を理由に規制する品目(ECCNの3桁目が9の品目で、規制理由にRS:Regional Stabilityが記載される品目)に関して、輸出管理規則(EAR)の許可取得要件を追加する。

IEC対象の仕向け国は、米国内での国内移転のほか、日本、英国、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、オーストラリア、カナダの8カ国。IEC対象の品目は次のとおり(注2)。

量子コンピュータ品目:量子コンピュータ、関連機器・部品・材料、ソフトウエア、量子コンピュータの開発・保守に使用可能な技術。
先端半導体製造装置:先端半導体デバイスの製造に不可欠な装置や機器。
全周ゲートFET(GAAFET)技術:スーパーコンピュータに使用可能な高性能コンピューティングチップの製造・開発技術。
積層造形品目:金属または金属合金部品を製造するために設計された装置・部品・関連技術およびソフトウエア。

国際的な輸出管理の協力を巡っては、ワッセーナー・アレンジメント(注3)などの既存の多国間輸出管理レジームを通じて新たな品目に関する規制を導入しようとした場合、ロシアなどの他の参加国が合意せずに機能不全に陥る問題も指摘される(2024年3月7日記事参照)。BISは発表で、複数の有志国が量子や半導体など重要・新興技術の関連する品目の輸出規制を発表・導入しているとしたほか、さらに多くの国々が同様の規制を近く導入すると期待しているとして、有志国間での連携の動きを指摘している。

(注1)パブコメは連邦政府のポータルサイト(BIS-2024-0020)を通じて提出可能。

(注2)BISは対象品目と仕向け国の表を公表している。

(注3)通常兵器およびデュアルユース製品・技術に関する多国間輸出管理レジーム。

(葛西泰介)

(米国、日本、英国、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、オーストラリア、カナダ)

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