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メキシコ初のミシュランガイド発行、エンセナダへの注目集まる(メキシコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月6日 0時25分

添付資料PDFファイル(172 KB)

世界で1万7,000軒以上のレストランを掲載し、現地ガストロノミーの紹介プラットフォームとなっているミシュランガイドが5月14日、メキシコ版を初めて公開した。ミシュランガイドが掲載したレストランは、メキシコ市で62店舗、バハカリフォルニア州で33店舗、キンタナロー州で20店舗、南バハカリフォルニア州で18店舗、オアハカ州で18店舗、ヌエボレオン州で6店舗の合計157店舗だった。

同ガイドの評価基準によると、3つ星が「そのために旅行する価値のある卓越した料理」、2つ星が「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理」、1つ星が「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」としている。また「価格以上の満足感が得られる料理」というお得感を評価する「ビブグルマン」や、おすすめの上質な料理を楽しめる「セレクテッドレストラン」というカテゴリーもある。

今回はメキシコでは3つ星の獲得には至らなかったものの、2つ星にはオマカセ(Omakase)スタイル(注1)のメキシコ料理レストランのプジョル(Pujol)と、前衛的なオアハカ料理が特徴的なキントニル(Quintonil)の2店舗(ともにメキシコ市)が選ばれた。1つ星はメキシコ全体で16店舗が選ばれ、星付きレストラン数は掲載合計店舗数の約1割だった(添付資料表1参照)。

掲載レストラン数で州別第2位のバハカリフォルニア州の中でも、エンセナダ市周辺は州全体33店舗中の28店舗を占め、一地域での獲得数の多さに注目が集まった(添付資料表2参照)。同州にはワインの醸造所が集まる谷が7つ存在し、エンセナダ市周辺にもバジェ・デ・グアダルーペ(グアダルーペの谷)といった有名な地方がある。同州のワイン生産量はメキシコ全体の7割を占め、国内だけでなく、米国などに輸出され、広く消費されている。また、エンセナダ市周辺はメキシコ最大のマグロ畜養地で、カキやロブスターといった新鮮な水産物にも恵まれている。そのため、国内外からガストロノミー・ツーリズムとして年間を通じて旅行者が絶えない。2024年に入ってからは、水産加工業クラスターの存在を生かし、中国による日本産水産物の輸入禁止措置の影響を大きく受けた日本産ホタテの代替加工地の候補としても注目を集めている(注2)。

キンタナロー、南バハカリフォルニア、オアハカ、ヌエボレオンの4州については、添付参考表を参照。

(注1)シェフに任せて、料理を提供してもらうスタイル。日本語の「おまかせ」とほぼ同じ意味。

(注2)メキシコでの日本産ホタテの代替加工実証事業については、次の地域・分析レポート「挑戦、新ホタテ回廊構築(1)~(3)」、動画レポート「世界は今-JETRO Global Eye」を参照。

挑戦、新ホタテ回廊構築(1)「動き始める日・米・中の商流
挑戦、新ホタテ回廊構築(2)「アジアにない強みを探る(メキシコ)
挑戦、新ホタテ回廊構築(3)「メキシコでの加工利点と課題は明確
動画レポート「世界は今-JETRO Global Eye」「ホタテが大ピンチ!海外を目指す秘策

(志賀大祐)

(メキシコ)

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