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欧州産業連盟、秋季経済見通しを発表、EUに競争力強化策の実行を要請(EU)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月11日 0時45分

ビジネスヨーロッパ(欧州産業連盟)は11月4日、「秋季経済見通し」を発表した(プレスリリース)。2024年のEUの実質GDP成長率の予測値を0.9%、2025年は1.3%とし、前回予測(2024年6月13日記事参照)から0.3ポイント、0.5ポイント下方修正した。

EU経済はインフレ率が2.0%付近で推移すると予測され、欧州中央銀行(ECB)の政策金利の引き下げ(2024年10月18日記事参照)などに伴い、2025年は投資の回復が見込まれている。しかし、エネルギー価格の高止まりによる製造業の不振が続き、設備稼働率は2024年9月には80%を下回った。さらに、EU加盟国・域外国の不確実な政治状況や中国経済の低迷なども下振れリスクに挙げた。

このほか、EU加盟国の財政赤字の拡大に加え、多くの分野で長期的な投資が必要となることや人口の高齢化に伴う支出が増加していることから、EUは財政的に持続可能ではないと警鐘を鳴らした。

EU新体制の下での競争力強化策の実施を強く要請

欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が2期目の政治指針において、最優先課題とした「競争力強化」(2024年7月30日記事参照)は、EU産業にとって喫緊の課題だ。ビジネスヨーロッパは、ドラギ報告書(2024年9月19日記事参照)と同様に、長期的な競争力低下が低成長を招いていると指摘。EUに対し、「企業の規制対応負担の軽減」と「エネルギー価格の引き下げ」に最優先で取り組むよう訴えた。同じく重視する「単一市場の深化」については、さらなる越境取引における障壁撤廃やスタートアップがスケールアップ可能な環境の整備のほか、資本市場同盟の実現(2024年4月25日記事参照)を要請した。また、EUおよび加盟国はイノベーション創出に向け、インセンティブの強化や人材育成に関連する、あらゆる政策手段を活用すべきだとした。

(滝澤祥子)

(EU)

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