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バイデン米大統領、イスラエルとハマスの戦闘休止に関する新提案を公表(米国、イスラエル、パレスチナ、カタール)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月3日 11時40分

米国のジョー・バイデン大統領は5月31日、イスラエルとハマスの戦争に関する声明を発表した。イスラエルが永続的な戦闘休止と全ての人質の解放に向けたロードマップとなる包括的な新提案を提示したとし、提案はカタールからハマスに伝えられたと述べた。

新提案は3段階から成り、第1段階は6週間の戦闘休止で、イスラエル軍はガザの人口密集地から撤退し、数百人のパレスチナ人の囚人と引き換えに、女性や高齢者、負傷者など多数の人質が解放される。バイデン大統領によると、米国人の人質も解放対象に含まれ、一部の殺害された人質の遺体も家族に返されるとしている。

第2段階では、男性兵士を含む残りの人質全員の解放と引き換えに、イスラエル軍はガザから完全に撤退し、「恒久的な敵対行為の停止」となるとしている。第1段階の6週間の間に、イスラエルとハマスが第2段階へ移行するために必要な取り決めを交渉するとしている。

第3段階は、ガザでの大規模な復興計画が開始され、残る全ての殺害された人質の遺体が家族に返されるとしている。

バイデン大統領は、「イスラエル国内には、この計画に同意せず、戦争の無期限の継続を求める人々がいることは承知しているが、『完全勝利』を追い求める無期限の戦争はイスラエルを泥沼に陥れ、経済・軍事・人的資源を枯渇させ、世界におけるイスラエルの孤立を深めるだけだ」と警告した。

演説を受けて、イスラエル首相府は5月31日に声明を発表し、「人質を一刻も早く返還することで一致しており、(ベンヤミン・ネタニヤフ)首相は交渉団に対し、そのための提案を提示する権限を与えた」としたものの、「ハマスの軍事・統治能力の破壊を含む全ての目的が達成されるまでのイスラエルの戦争継続を可能にするものでもある」と指摘した。

イスラエルのアイザック・ヘルツォーク大統領は6月2日、エルサレムのヘブライ大学での演説で、バイデン大統領の発言を取り上げ、「首相に対し、首相と政府が人質解放のために策定する取り決めを支持すると伝えた」と述べた(6月2日付「イスラエル・ナショナルニュース」)。

一方、右派政党「宗教シオニズム」党首のベザレル・スモトリッチ財務相と右派政党「ユダヤの力」党首のイタマル・ベン・グビール国家治安相は6月1日、ネタニヤフ首相が新たな提案を受け入れた場合、「連立政権から離脱する」と警告した(6月2日付「タイムズ・オブ・イスラエル」紙)。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(米国、イスラエル、パレスチナ、カタール)

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