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米国土安全保障省、スーダン、ウクライナ、ベネズエラ、エルサルバドルからの移民の一時保護資格を延長(米国、スーダン、ウクライナ、ベネズエラ、エルサルバドル)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月20日 9時20分

米国の国土安全保障省(DHS)は1月10日、スーダンウクライナから2023年8月16日までに米国に入国した移民と、ベネズエラから2023年7月31日までに入国した移民の一時保護資格(TPS)と労働許可を18カ月延長すると発表した。また、既にTPSと労働許可が付与されたエルサルバドルからの移民にも、2025年3月10日~2026年9月9日までの18カ月間の延長を許可すると発表した。

TPSを延長した背景について、DHSは、スーダンでは民間人への直接攻撃を含む人権侵害を引き起こすほどの政情不安が続き、残された市民が救命物資にアクセスするのを妨げられ、スーダン人が安全に帰還できないからとしている。ウクライナでは第2次世界大戦以来で欧州最大となるロシアからの軍事侵略により、民間人が犠牲となり、人道的危機が引き起こされ、インフラの損壊によって電気や医療サービスが受けられない状況にあり、ウクライナ人が帰還できないと判断したと説明している。

ベネズエラは、非人道的なマドゥロ政権下の政治的・経済的危機により、人道的緊急事態に直面し続け、犯罪と暴力が食料や水などへのアクセスに影響を与えているため。エルサルバドルでは、2023年と2024年の豪雨が2001年に発生した地震で被害を受けた地域に引き続き影響を及ぼしており、エルサルバドル人の安全な帰還を妨げているためだとしている。

対象となる移民は、スーダン国籍は約1,900人、ウクライナ国籍は約10万3,700人、ベネズエラ国籍は約60万人、エルサルバドル国籍は約23万2,000人と発表した。

今回のDHSの発表は、ドナルド・トランプ次期大統領が計画している強制送還が開始する前にジョー・バイデン大統領が取った対策とみられている。トランプ氏は政権1期目に、エルサルバドルからの移民のTPSを打ち切ろうと試みたが、法的な異議申し立てに阻まれた。現在、同国からの移民のTPSは3月9日に終了予定で、主要メディアは、今回の延長許可の発表がなかったならば、トランプ氏は延長しないだろうと指摘している。

(吉田奈津絵)

(米国、スーダン、ウクライナ、ベネズエラ、エルサルバドル)

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