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マレーシア、中央アジア諸国と協力文書を締結(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、マレーシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月28日 1時25分

マレーシアのアンワル・イブラヒム首相兼財務相が中央アジア3カ国を訪問した。キルギスに5月15~16日、カザフスタンに同月16~17日、ウズベキスタンに同17~19日という日程で、各国大統領などと会談し、協力文書を締結した。このほか、カザフスタンやウズベキスタンで投資や産業協力に関する進展がみられた。

アンワル首相はキルギスのサディル・ジャパロフ大統領と15日に「包括的な協力強化に関する共同声明」に署名した。

カザフスタンでは、同国のオルジャス・ベクテノフ首相とアンワル首相が議長を務めるカザフスタン・マレーシア投資円卓会議が17日に開催され、総額3億5,000万ドル超に上る投資に関する合意書と覚書が署名された。これは、2005年から2023年までのマレーシアの対カザフスタン投資額4,590万ドルの約7.6倍に当たる。食品産業、鉱業、金の加工業、変圧器、自動車用オイルの生産分野での投資誘致で協力する。

ウズベキスタンでは、シャフカト・ミルジヨエフ大統領と17日に「多面的な協力の深化に関する共同声明」に署名した。ラジズ・クドラトフ投資産業貿易相はテレビチャンネル「ウズベキスタン24(5月20日)」のインタビューで、マレーシアの国有石油会社ペトロナスとの間で、2つの大規模なガス処理プロジェクトを共同で実施することで合意したと明らかにした。1つはMTO技術(注1)に基づくガスからのポリマー製造、もう1つはガスからのグリーンアンモニア(注2)生産だ。さらに、マレーシア政府系ファンドのカザナ・ナショナルとウズベキスタンのIT企業やスタートアップへの投資についても合意したという。

アンワル首相の訪問中、マレーシアと中央アジア諸国との間には、共通の宗教であるイスラム教と、習慣や価値観の類似性によって結びつきが維持されていることが指摘された。マレーシアは今回の首相公式訪問先の中央アジア3カ国の全てとハラール産業を推進し、それぞれの地域でイスラム金融の発展にも努めるとしている。

(注1)MTO(Methanol to Olefins)は、触媒を用いて比較的低温でエネルギー効率よくエタノールからエチレンとプロピレンを製造する技術。

(注2)再生可能エネルギー用いて、二酸化炭素(CO2)を排出しない方法で生成された水素を原料としたアンモニア。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、マレーシア)

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