ノルウェーなど欧州3カ国、パレスチナの国家承認を発表(ノルウェー、アイルランド、スペイン、パレスチナ、イスラエル)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月23日 10時5分
ノルウェー、アイルランド、スペインの各首脳は5月22日、パレスチナを国家として承認する意向をそれぞれ発表した。3カ国とも5月28日付で承認するとしている。
ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相は今回の決定に関し、「二国家解決」なしに中東の平和は実現できないとして、パレスチナの国家承認がその前提になるとコメント。和平交渉や政治的解決がない中で、状況は誤った方向に進んでいると述べ、戦闘が終了するまで国家承認を待つことはもはやできないと述べた。
アイルランドのサイモン・ハリス首相は「これまでは双方の和平合意の一環として国家承認を望んできた。そうではなく、「二国家解決」を引き続き可能とするために、パレスチナを国家として承認する」と述べ、他国もこの動きに続くことを願っているとした。また、ミホール・マーティン副首相は、国家承認は終わりではなく始まりで、「二国家解決」が公正で長期的な和平と、よりよい未来を実現することができる唯一の選択肢だと確信していると述べた。
スペインのペドロ・サンチェス首相は議会に対し、国家承認を決定した背景について、「平和、正義、一貫性」とコメント。さらに「二国家解決」がパレスチナ自治区ガザ地区での紛争の唯一の解決策で、そのためには両当事者が対等の正統性をもって交渉を行う必要があるとした。
これについて、イスラエルのイスラエル・カッツ外相は3カ国に駐在する大使に、協議のため即時帰国を指示。3カ国の駐イスラエル大使も召喚した。
(山田恭之)
(ノルウェー、アイルランド、スペイン、パレスチナ、イスラエル)
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