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米パーミアン盆地の石油採掘支持材サプライヤー、無人運転トラック開発のコディアックと提携(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月1日 0時40分

石油・天然ガス採取過程に必要なプロパント(注1)の米国内製造と物流サービスを提供するアトラス・エナジー・ソリューションズ(本社:テキサス州オースティン)は7月23日、米国で長距離輸送トラックの無人運転技術を手がけるコディアック・ロボティクス(本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)との提携を発表した。この2社は既にテキサス州北西部のパーミアン盆地(注2)にあるアトラスの拠点で、無人運転のトラック輸送を実現している。走行距離21マイル(約34キロ)にわたり、フラックサンド(水圧破砕法による石油・ガス採取で使用する砂)を完全無人で運んでいる。

また、アトラスは、同社の既存インフラにおけるフラックサンド輸送のため、コディアックの無人運転トラックを発注済みと発表した。2025年にもコディアックの無人運転トラック2台を用いた商業用輸送の開始を計画している。

アトラスは2017年に創立され、パーミアン盆地とニューメキシコ州にプロパントを供給・輸送している。パーミアン盆地にある12カ所のプロパント製造拠点では、年間2,800万トンの生産キャパシティーを保有している。また、テキサス州カーミットの同社施設からニューメキシコ州に42マイル(67.6キロ)の長さの電力稼働コンベアーシステム「デューン・エクスプレス」を開発しており、2024年第4四半期(10~12月)に完成の予定。

コディアックは2018年4月に創立。2019年8月にテキサス州に進出し、同年、緊急時に備えた運転手を同乗させるかたちで、商業用自動運転に成功した。2020年にはテキサス州ダラス・ヒューストン間の205マイル(約330キロ)で、人の運転介入なく、無人運転を実現した。

2017年9月に成立したテキサス州法(SB2205)では、交通法の順守やビデオ録画機材の搭載、一般車両と同様の車両の権利証の取得や自動車保険への加入を条件に、無人の自動運転車両の高速道路での走行を認めている。同法律の成立以前も同州では、無人運転車両の一般道路上の走行自体は禁止されておらず、2015年にはグーグルが同州オースティンで一般道路での自動運転の試験走行を行った。

(注1)水圧破砕法を用いて石油・ガスを採掘する際、地層の割れ目が閉じないように充填(じゅうてん)する支持材。

(注2)テキサス州西部とニューメキシコ州南東部の一部にまたがる同盆地は、国内有数のシェールオイルとシェールガスの生産地として知られている。

(キリアン知佳)

(米国)

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