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南米最大規模のコンテンツ展開催、日本勢に存在感(ブラジル)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月17日 0時10分

南米最大規模のコンテンツ展「コミックコン・エクスペリエンス(Comic Con ExperienceCCXP)」が20241258日、ブラジル・サンパウロ市で開催された。同イベントは、アニメ、映画、コミック、ゲームなどのポップカルチャーに関するもので、国外企業は米国からアマゾン、アップル、クランチロール、パラマウント・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザーズ、日本からグッドスマイルカンパニー、日清食品、任天堂、三菱鉛筆が出展した。ブラジルからは大手テレビ局のクラロ、SBT、ヘジ・グローボも出展。各社が体験型大型ブースを設け、自社製品、サービスを消費者にPRし、物販販売も行われた。

写真 (左)盛況を博す会場の様子、(右)グッドスマイルカンパニーのブース(ともにジェトロ撮影)

(左)盛況を博す会場の様子、(右)グッドスマイルカンパニーのブース(ともにジェトロ撮影)

会場では、日本コンテンツが存在感をみせた。ソニーグループが所有する米国アニメ配信サイト、クランチロールのブースでは、「ドラゴンボールDAIMA」や「ONE PIECE」がPRされ、「SPY×FAMILIY」などのキャラクターグッズも販売された。また、日本のフィギュア販売メーカーのグッドスマイルカンパニーは、「チェンソーマン」などのフィギュアをPRした。ブラジルで漫画を数多く出版しているイタリアのパニーニとブラジルのJBC出版社のブースでは、日本の漫画に夢中になる来場者の様子がみられた。ブラジルの大手フィギュア販売メーカーのアイロンスタジオは、コレクター向けの日本の高級アニメフィギュアやプラモデルを展示・販売した。

写真 (左)大勢の来場者で混み合う、(右)アイロンスタジオのブース(ともにジェトロ撮影)

(左)大勢の来場者で混み合う、(右)アイロンスタジオのブース(ともにジェトロ撮影)

日本コンテンツに関連した出展もみられた。日清食品は、「進撃の巨人」とコラボレーションしたブースを設け、高くそびえたブースの壁の上に、同社のカップヌードルの巨大模型が見える個性的な展示で人気を博した。三菱鉛筆は、漫画を描く際に使用するペンをPR。ブース担当者によると、ブラジルでは日本の漫画の人気が高まったことで、自分でも漫画を描きたいという消費者が増えているとのことだ。

写真 (左)「進撃の巨人」とコラボした日清食品のブース、(右)漫画に挑戦する来場者(ともにジェトロ撮影)

(左)「進撃の巨人」とコラボした日清食品のブース、(右)漫画に挑戦する来場者(ともにジェトロ撮影)

著名人を招いたステージイベントでは、「鬼滅の刃」で声優を務めた河西健吾氏と櫻井孝宏氏が登壇した。2025年公開予定の『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の限定予告編の上映も行われ、ファンたちは大きな盛り上がりをみせた。また、日本のアニメスタジオMAPPA代表取締役社長の大塚学氏の講演も行われ、「進撃の巨人」の制作秘話を語った。

コンテンツ業界関係者によると、「従来、ブラジルは米国コンテンツの影響が強く、CCXPももともとは米国コンテンツの存在感が強かった。ただ、近年のアニメ人気の高まりによって日本コンテンツも存在感をみせている」とCCXPの変化を説明した。次回のCCXPは2025年12月4~7日に開催予定。

(伊藤優一)

(ブラジル)

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