米大統領選と上下院選、ニューヨーク州では民主党が強さ示す(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月8日 14時35分
米国大統領選挙の投開票が11月5日に行われ、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が勝利を確実にした(2024年11月7日記事参照)。その中で、ニューヨーク(NY)州では、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領が得票率55.5%、トランプ氏が43.9%と、ハリス氏が勝利した(開票率94%、CNN)。同州は伝統的に民主党が強い州で、順当にハリス氏が勝利したが、得票率は過去7回の大統領選で民主党の各候補が獲得した得票率を下回った。郡・区別でハリス氏の得票率が70%を超えたのは多い順に、マンハッタン区(80.8%)、郊外のトンプキンス郡(73.2%)、ブロンクス区(72.7%)、ブルックリン区(71.6%)で、これら以外のNY市の区では、クイーンズ区が62.0%、スタテン島区が34.6%だった。
同州の連邦上院議員選挙では、2009年から現職を務めるカーステン・ギリブランド議員(民主党)が58.4%の得票率で、マイク・サプライコン氏(共和党、41.1%)を破り当選確実となった(開票率92%、CNN)。サプライコン氏はNY市警の退役刑事で、政界の経験はなかった。
連邦下院議員選挙では、2022年の中間選挙で共和党が民主党から奪取した第4区で、当時と同じ候補者であるローラ・ギレン氏(民主党)が現職のアンソニー・デスポジト議員(共和党)を破り、民主党が議席を取り返した。第19区の議席も同様に、2022年の中間選挙で共和党が民主党から奪取したが(2023年2月10日付地域・分析レポート参照)、今回は当時と同じ候補者であるジョッシュ・ライリー氏(民主党)が現職のマーカス・モリナロ議員(共和党)を破り、共和党から議席を奪取した。第22区では、ジョン・マニオン氏(民主党)が現職のブランドン・ウィリアムス議員(共和党)に勝利し、民主党が共和党から議席を奪取した。これらの結果、民主党が共和党から奪還した議席は3議席となった。その他の区では、2月の特別選挙でトーマス・スオジ議員(民主党)が共和党から取り返した第3区を含め(2024年2月15日記事参照)、党派の変更はなかった。これにより、NY州の連邦下院26議席の党派構成は、選挙前の民主党16対共和党10から民主党19対共和党7となる。
(吉田奈津絵)
(米国)
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