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カンクン最大ホテルグループで日本産ホタテのワークショップを開催(メキシコ、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月27日 1時25分

ジェトロは82123日、世界的リゾート地のキンタナロー州カンクン市最大のホテルグループである、ザ・パレス・カンパニー(The Palace Company)主催の食品関連見本市「第5Summit AB Palace Resorts」(注1)において、ホテルの料理人などのプロ向けに日本産ホタテのワークショップを開催した。

ワークショップでは、ホタテの殻むき、洗浄、保管、調理法などを一連で示し、可食部のヒモの扱い方もテーマとした。また、メキシコでは海産物の生食文化が浸透しているうえ、食材の姿が見える形での料理の提供が消費者へのプレミアム感を与える傾向があることから、ホタテの殻を刺し身やセビーチェの皿として利用するなどした(注2)。ワークショップに参加したメキシコ人料理人からは「メキシコにもホタテと形が似ている二枚貝が存在するが、ホタテはより甘みが強く、素材の旨味(うまみ)を感じる」とコメントがあった。

写真 ホタテの調理方法を披露する日本産食材サポーター店「ゴエン」の坂本和也氏(ジェトロ撮影)

ホタテの調理方法を披露する日本産食材サポーター店「ゴエン」の坂本和也氏(ジェトロ撮影)

写真 ホタテのヒモを試食するメキシコ人料理人(ジェトロ撮影)

ホタテのヒモを試食するメキシコ人料理人(ジェトロ撮影)

写真 日本産ホタテのセビーチェ(Le Blanc Los Cabos提供)

日本産ホタテのセビーチェ(Le Blanc Los Cabos提供)

見本市内に設置されたジャパンブース内では、醤油(しょうゆ)とワサビ(生食)、バジルペストソース(生食)、グアヒージョ唐辛子オイルソース(生食)、バター醬油炒めの4種類のホタテの試食を提供し、おおむねどれも好評だった。

写真 ジャパンブース内での日本産ホタテの試食の様子(ジェトロ撮影)

ジャパンブース内での日本産ホタテの試食の様子(ジェトロ撮影)

ホタテの本格購入引き合い

The Palace Companyは、ジェトロと20243月に実施した日本産ホタテのプロモーション(注3)後、本格的にその調達に乗り出している。具体的には、同グループが運営する日本食レストランだけでなく、イタリア料理やフランス料理といった西洋料理の食材としても利用を検討しており、ジェトロはホタテのサプライヤーや輸入方法などについて、グループの幹部向けに説明を行った。

写真 「HOTATE」という名称でのプロモーション(ジェトロ撮影)

「HOTATE」という名称でのプロモーション(ジェトロ撮影)

(注1)The Palace Companyはカンクンに7つ、ロスカボスに1つ、ジャマイカに1つオールインクルーシブ型ホテルを運営する、カンクン最大のリゾートホテルグループ。グループ全体の従業員数は約1万1,000人。日本食レストランを5店舗運営している。Summit A&B Palace Resortsでは、食品・飲料を納品するサプライヤーがブースを構えて新商品を提案し、グループの従業員向けのワークショップ(マスタークラス)で商品への理解の深化を図っている。ジェトロは2022年から3年連続でジャパンブースを設置している。来場者数は約3,500人。

(注2)メキシコには日本産の二枚貝の輸入が可能であるため、ワークショップでは冷凍両貝ホタテを使用した。

(注3)ジェトロは2024年3月、カンクンとロスカボスのオールインクルーシブ型の7ホテルで日本産ホタテのプロモーションを実施した。その際、現地料理・レシピへの積極的な導入を促すとともに、「HOTATE」という日本語の名称の利用を徹底し、日本産の海産物としてのブランディングを図った。

(志賀大祐)

(メキシコ、日本)

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