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パレスチナ諸派が和解政府を樹立へ、中国が仲介(中国、パレスチナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月30日 0時0分

中国の外交部は7月23日、北京市でパレスチナの14派閥が「パレスチナ民族の分裂収束と団結強化に関する北京宣言」に署名したと発表した。21~23日に中国の仲介により、パレスチナの14派閥による和解対話が行われていた。

外交部によれば、宣言には次の内容が盛り込まれている。

1. パレスチナの権利の支援、分裂収束、立場の統一のための、中国の真摯(しんし)な努力を高く評価する。
2. 国連の主催により、地域的・国際的に広範に参画する、十分な権限を持つ国際会議を開催すべきことを強調する。
3. 北京での対話は積極的かつ建設的な精神の表れであり、パレスチナ解放機構(PLO)をパレスチナの唯一の合法的な代表とする枠組みの中で、すべての諸派を含む民族的大団結を実現することに同意する。
4. 国連の決議に基づき、エルサレムを首都とする独立したパレスチナ国家を樹立し、ヨルダン川西岸地区を含むエルサレムとガザにおける、パレスチナの領土の完全性を堅持する。
5. パレスチナ諸派の合意により、パレスチナの現行の基本法に基づき、臨時民族和解政府を設立し、ガザの再建を行い、早期に選挙法に基づく選挙を準備・実施する。
6. 選挙法に基づき、現実的な措置を講じて新たな全国委員会を組織する。
7. 臨時統一指導枠組みの活性化と制度的運用により、政治決定を共同で行うことに同意する。
8. 集団的メカニズムを構築し、宣言の各条項の実施と、実施に向けたタイムスケジュールを設定することに同意する。

王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長(外相)は閉幕式に参加し、ガザ地区での衝突解決に向け(1)ガザ地区の全面的、継続的、持続可能な停戦の早期実現と、人道援助と救援の滞りない提供の確保、(2)「パレスチナ人によるパレスチナ統治」の原則を堅持し、手を携えてガザ地区の戦後処理を推進、(3)パレスチナが国連の正式加盟国となり、「二国家解決」(注)の実現に着手することを推進、という3つのステップを提唱した。

7月24日付の「環球時報」は、「北京宣言」はアラブ諸国外で締結された初めてのパレスチナ内部の和解文書だとし、中国が提供する価値観や方法論、「グローバル安全保障イニシアチブ」が世界の平和と和解の最大公約数になっていると評した。

7月25日付の「北京日報」は、中国はサウジアラビアとイランの国交回復(2023年3月13日記事参照)、中国・GCC(湾岸協力会議)サミット(2022年12月13日記事参照)開催などを通じアラブ諸国の対立を緩和したと評価した。

(注)イスラエルとともに共存共栄するパレスチナ国家を建設すること。

(河野円洋)

(中国、パレスチナ)

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