1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

米共和党、大統領候補にトランプ氏を正式指名、副大統領候補はバンス上院議員に(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月16日 11時35分

米国のドナルド・トランプ前大統領は7月15日、共和党全国大会で同党の大統領候補に正式指名された。トランプ氏は共和党内の予備選挙を通じて2024年3月には指名獲得を事実上確実にしていたが(2024年3月7日記事参照)、ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催中の全国大会で、選挙代議員による投票が行われ、代議員全体の98%超の2,387人を獲得した。

トランプ氏は指名受諾演説を全国大会最終日の7月18日に実施する予定だ。同氏は7月14日に現地紙の取材に応じ、前日13日の選挙集会で発生した銃撃事件(2024年7月16日記事参照)を踏まえ、「これは全米、全世界を1つにする機会だ。演説は2日前(7月13日)とはかなり違うものになるだろう」と述べ、銃撃事件を踏まえて演説内容を書き直すと述べている(ワシントン・エグザミナー7月14日)。

副大統領候補にはバンス上院議員

また、トランプ氏は代議員による投票が行われている最中に、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿を通じて、J.D.バンス上院議員(共和党、オハイオ州)を副大統領候補に指名したと発表した。同氏は投稿で、「熟考を重ね、他の多くの人々のすばらしい才能を考慮した結果、米国副大統領の地位に最も適切な人物は、偉大なオハイオ州のバンス議員だと決断した」「バンス議員は、われわれの憲法のために闘い、われわれの軍隊とともに立ち、私の『Make America Great Again(MAGA、米国を再び偉大に)』の目標を実現するために全力を尽くすだろう」と述べている。

バンス議員はオハイオ州ミドルタウン出身、39歳。同氏のウェブサイトによると、米国海兵隊に入隊しイラク戦争に従軍したのち、オハイオ州立大学、イェール大学ロースクールを卒業した。2016年には回顧録の「ヒルビリー・エレジー」を出版、動画配信サービスのネットフリックスでは同書を原作とした映画も製作された。2022年11月の米国中間選挙で初当選し、2023年1月から現職。バンス氏はいわゆる「MAGA」と呼ばれるトランプ氏の支持者(注)とされ、米国シンクタンクのブルッキングス研究所は、同氏を「トランプ氏のメッセージとアイデンティティーを強化する候補者」「トランプ氏が巻き起こした共和党の変質を象徴する人物」と指摘している(ブルッキングス研究所6月5日)。また、ワシントン・ポスト紙は、「MAGA的な路線を進む手助けをしてくれる人物を望んでいるなら、バンス氏はうってつけの人物だ」「バンス氏の年齢も、民主・共和両党が史上最高齢の候補者を擁立する選挙では説得力を持つだろう」と指摘する一方で、政治経験が浅いことを課題視したほか「トランプ大統領が取り込みたいと考えているスイング(投票先を決めかねている)有権者を疎外する可能性があることを示唆している」との影響も指摘している(「ワシントン・ポスト」紙電子版7月9日)。

なお、党大会では共和党の政策綱領も正式に採択された。政策綱領は7月8日に、トランプ陣営によって発表されていた(2024年7月9日記事参照)。

(注)元はトランプ氏の選挙キャンペーンのスローガンだが、トランプ氏の支持者を表現する際にも用いられる。

(葛西泰介)

(米国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください