アジア4カ国の水産関係バイヤーが兵庫県・大阪府を視察、神戸市で商談会実施(兵庫、大阪)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月19日 1時35分
ジェトロ主催の水産品・水産加工品商談会が12月4日、神戸市メリケンパークオリエンタルホテルで開催された。商談会にはタイ、ベトナム、マレーシア、韓国から招聘(しょうへい)したバイヤー7社と、兵庫県、大阪府、岡山県、和歌山県から集まった水産関連事業者ら47社が参加。事業者たちはホタテやカキ、カニ、ブリ、ウナギなどの商材を持ち寄り、活発な商談を行った。
タイのバイヤーとの商談(ジェトロ撮影)
参加した日本企業からは、「以前から取引したいと思っていたバイヤーが来日し、商談ができたことは大きな収穫だった」「新しい販路を開拓したいと思っていたので、この商談会は非常に役に立った」など、今後の展開に期待を寄せるコメントが寄せられた。今回の商談会は事前マッチング形式で実施し、カキ、マグロ、ホタテを扱う企業に関心を示すバイヤーが多かった。商談会で成約(見込みを含む)商談件数は50件を超え、案件総額で約2億円の取引が見込まれる。
商談会は日本の水産物の輸出拡大を目指す取り組みの一環として、特に東南アジア市場への進出を強化するために企画された。東南アジア諸国は経済成長が著しい。2024年9月にアジア開発銀行(ADB)が発表した見通しによると、2025年に東南アジア(GDP成長率4.7%)は中国(同4.5%)の経済成長率を上回る予測がされている。消費者の購買力の向上も予期され、高価格帯でも品質が高く、安全・安心な日本産の水産物に対する需要が高まってくることも期待できる。
商談会に前後して12月3日には兵庫県、5日には大阪府の視察も行った。兵庫県内視察では、神戸市中央卸売市場で朝せりの見学、明石浦漁業協同組合によるノリ加工場見学、明石焼きを販売する明石夢工房による明石焼きづくり体験を実施した。大阪府内視察では、鮮魚の卸売事業者のショクシンと、百貨店などに水産物の総菜を提供する富惣の2社を訪問した。
参加したバイヤーからは、「来年はこの商談会をいつ開催するか」「これまで東京や大阪とは取引があったが、神戸のサプライヤーをもっと早く知りたかった」など、大阪や神戸を含む日本からの水産物の取引に前向きなコメントが寄せられた。神戸空港は国際化が決定し、2030年に国際定期便運用開始を目指しており、神戸空港から東南アジアへの輸出増が期待される。
(長田悠作、小池裕之)
(兵庫、大阪)
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