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2023年のアフリカへの直接投資額、前年比3%減の526億ドル(アフリカ、エジプト、南アフリカ共和国、モーリタニア、オランダ、ナミビア、ナイジェリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月24日 1時25分

国連貿易開発会議(UNCTAD)が6月20日に発表した「世界投資報告書2024」によると、の2023年の世界の対内直接投資額(フロー、流入)は前年比2%減の1兆3,318億ドルとなった。開発途上国への直接投資は7%減の8,670億ドルで、アフリカには3%減の526億ドルだった。

アフリカでは、国際プロジェクト・ファイナンス案件の推定額は50%減となり、2022年の20%減に続いて減少傾向となっている。一方、アフリカではグリーンフィールド・プロジェクトが拡大しており、50億ドルを超える案件が6件あった。クロスボーダーM&Aの金額は85億ドルで横ばいだった。

アフリカの対内直接投資額の推移は次のとおり。

2023年:526億ドル
2022年:545億ドル
2021年:822億ドル(南アへの大型投資あり)
2020年:410億ドル
2019年:470億ドル

エジプト、南アフリカ共和国、ジンバブエで風力発電と太陽光発電の大型案件があり、これらへのファイナンスで100億ドル以上の資金を獲得している。モーリタニアでのグリーン水素プロジェクトでは今後340億ドルの投資を生み出すとの予測もある。水素・アンモニアプロジェクトはエジプトでスエズ運河沿いの案件も大きかった。ナミビアとナイジェリアは前年比2倍以上となった。また、化学分野(130億ドル)と電子分野(76億ドル)は増加したが、電力・ガス関連は減少した。

アフリカの対内直接投資額の上位10カ国は次のとおり。

エジプト:98億ドル
南ア:52億ドル
エチオピア:33億ドル
ウガンダ:29億ドル
セネガル:26億ドル
モザンビーク:25億ドル
ナミビア:23億ドル
ナイジェリア:19億ドル
コートジボワール:18億ドル
コンゴ民主共和国:16億ドル

投資残高は増加傾向、オランダが最大の投資元国

アフリカでの対内直接投資額の残高(ストック)では、2000年に1,531億ドル、2010年に6,200億ドル、2023年には1兆363億ドルと増加傾向だ。

アフリカへの直接投資(ストック)は、オランダが最大の投資元国で2018年の890億ドルに比べて増加している。2位のフランス、3位の米国、5位の中国は2018年から比べて微減したが、英国は微増した。

オランダ:1,090億ドル(2018年時点890億ドル)
フランス:580億ドル(同600億ドル)
米国:460億ドル(同480億ドル)
英国:460億ドル(同440億ドル)
中国:410億ドル(同460億ドル)
南ア:330億ドル(同350億ドル)
イタリア:290億ドル(同290億ドル)
シンガポール:240億ドル(同200億ドル)
ドイツ:130億ドル(同110億ドル)
スイス:130億ドル(同120億ドル)

(井澤壌士)

(アフリカ、エジプト、南アフリカ共和国、モーリタニア、オランダ、ナミビア、ナイジェリア)

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