1~6月の自動車輸出台数、前年同期比30.5%増の279万台、PHEVが大幅増(中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月16日 1時15分
中国汽車工業協会(CAAM)は7月10日、2024年上半期(1~6月)の自動車輸出台数は前年同期比30.5%増の279万3,000台だったと発表した。うち乗用車は31.5%増の233万9,000台、商用車は25.7%増の45万4,000台だった。新エネルギー車(NEV)の輸出台数は13.2%増の60万5,000台だった。うち主力の電気自動車(EV)は2.3%減の47万8,000台で、前年同期割れとなった一方、プラグインハイブリッド車(PHEV)は2.8倍増と、大幅に増加した。
自動車輸出台数の上位10社をみると、7位のテスラ(14万8,000台)を除いて、全て中国企業が占めている。うち上位5社は、奇瑞汽車(53万2,000台)、上海汽車(43万9,000台)、長安汽車(28万5,000台)、吉利汽車(24万2,000台)、比亜迪(BYD、20万7,000台)だった。上位10社のうち伸び率(前年同期比)が高かったのは、BYDが2.6倍で最も高く、長城汽車(62.6%増)、長安汽車(60.4%)も軒並みの高い伸びを記録した。
奇瑞汽車を傘下に持つ奇瑞控股集団の7月2日付の発表によると、同社の上半期の自動車販売は前年同期比48.4%増の110万台で、年度半期ベースで初めて100万台を突破し、過去最高を更新した。また、吉利汽車は7月2日に開いた決算説明会で、2024年の年間輸出目標台数を年初に設定した33万台から38万台に上方修正したと明らかにした(「中国経営報」7月6日)。
CAAMが税関の統計に基づいて発表した1~5月の国・地域別自動車輸出台数によると、ロシア向けが37万5,000台で最も多く、メキシコ(19万2,000台)、ブラジル(16万台)と続く。NEVに限ると、上位3カ国はブラジル、ベルギー、英国となっている。欧州向け輸出に関しては、欧州委員会が7月4日に中国製バッテリー式電気自動車(BEV)に対する暫定的な相殺関税措置の発動を発表(2024年7月8日記事参照)。翌5日から同措置が実施されており、今後の影響が注目される。
(劉元森)
(中国)
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