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プーチン大統領、2030年までの国家発展目標を設定(ロシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月16日 1時20分

5月7日に5回目となる大統領就任式に臨んだ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は同日、任期中の社会経済発展目標を定めた大統領令第309号「2030年までのロシア連邦の国家発展目標と2036年までの展望について」に署名した。これまでの任期でも、2012年、2018年の就任時に同様の大統領令を公布しており(2018年5月8日記事参照)、それを踏襲したかたちだ(注1)。

対象となる項目は、a.人口維持、健康増進、家族支援、b.人材育成、愛国・社会貢献教育、c.快適で安全な生活環境、d.環境保護・改善、e.経済の安定・発展、f.技術的優位性、g.行政・経済・社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)の7つ。

政権が重視する人口対策では、2023年は1.4だった合計特殊出生率を2030年に1.6に、2036年に1.8に引き上げる(注2)こと、平均寿命の伸長(2030年に78歳)などを目指す。経済関連では、2030年までに固定資本投資額を2020年比で60%増にすること、株式市場の時価総額を2030年にGDP比で66%、2036年に同75%にすることが目標とされた。

産業・技術面では、2030年までにロシアの航空会社などが保有する航空機の50%を国産化すること、国内経済分野の主要企業での国産オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト使用率の引き上げ(企業は80%、政府および国有企業などでは95%)などが盛り込まれた。

本大統領令では、具体的目標数値が示されていない項目も数多くみられる。それらは今後、内閣が策定することになる。さらに、内閣が2025年6月末までに、2036年までを見越した交通、電力・エネルギー、通信、社会インフラの総合発展計画を策定することも定められた。

(注1)本大統領令は、2020年7月に公布された大統領令第474号「2030年までの国家発展目標について」を改定したものに当たる。2024年2月の年次教書演説、同3月の一連の大統領指示(2024年4月9日記事参照)の内容を反映させている。

(注2)2023年12月時点の連邦統計局による人口動態予測では、最も高い想定の場合でもそれぞれ1.516、1.675にとどまる。

(欧州課)

(ロシア)

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