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カザフスタンで「中央アジア+日本」ビジネスフォーラム、コネクティビティーなどを議論(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、タジキスタン、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月21日 0時25分

「中央アジア+日本」ビジネスフォーラムが89日、カザフスタンの首都アスタナで開催された。中央アジア5カ国と日本の官民の代表者約450人が参加した。カーボンニュートラルや、コネクティビティー、人への投資とファイナンスなどのテーマで、各国の代表者が登壇したセッションの後、協力文書交換式を行った。

プレナリーセッションでカザフスタンのオルジャス・ベクテノフ首相が登壇し、日本の先端技術の移転と高付加価値製品の現地生産が重要と述べ、有望な協力分野として運輸、重要鉱物、再生エネルギー、農業、治水対策、デジタル化、金融を挙げた。

写真 プレナリーセッションの様子(ジェトロ撮影)

プレナリーセッションの様子(ジェトロ撮影)

セッション1「カーボンニュートラルと産業高度化における日本と中央アジアとの協力」では、参加各国の取り組みが紹介された。どの国も太陽光や風力による発電で再生エネルギーの割合を高めることを目指しているほか、水資源が豊富なタジキスタンや、ガス火力発電の割合が高いトルクメニスタンとウズベキスタンでは独自の施策が取られている。

またセッション2「国際環境の変化に適応した日本と中央アジアのコネクティビティー発展の新展開」では、運輸、観光、ITなどの側面から接続性について議論された。地政学的変化により輸送の要衝としての中央アジアが近年大きく注目されている。道路・鉄道・航空・海運の複合輸送路の整備に広範な地域の国々が参加しており、デジタル技術導入による積み替えや通関のプロセス自動化が急務との指摘があった。

そしてセッション3「日本・中央アジア間のビジネス発展における人への投資・ビジネス基盤強化、およびファイナンス分野での協力発展の重要性」では、日本からの輸出・投融資案件への保険の事例や、IT分野を中心とする人材育成の事例が紹介された。

セッション終了後、南海トラフ地震警戒対応のため中央アジア訪問を延期した岸田文雄首相のビデオメッセージが流された。岸田首相は、日本企業の技術やノウハウを活用し、重点分野である中央アジアのデジタルトランスフォーメーション(GX)加速、DXによる物流円滑化、IT分野などの人材育成に関する有意義な意見交換により、双方の関係強化とビジネス発展につながることを祈念すると述べた。

フォーラムでは34件の協力文書が交換された。ジェトロは、ナレッジキャピタル(大阪)、キルギス国家投資庁、キルギス・ハイテクパークとの同国の2025年大阪・関西万博への参加に関する協力覚書や、キルギス・エクスポート(注)との協力覚書、トルクメニスタン貿易対外経済関係省との協力覚書を披露した。

このビジネスフォーラムは、日本の経済産業省、ロシアNIS貿易会、カザフスタン外務省、カザフインベストの主催で開催され、日本からは約40社・団体から約130人が参加した。

(注)正式名称は、キルギス共和国経済商務省輸出発展促進センター「キルギス・エクスポート」。2023年9月に設置された新しい機関。

(小林圭子)

(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、タジキスタン、日本)

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