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「ASEAN投資フォーラム2024」が開催、「地域投資促進行動計画2025-2030」を発表(ASEAN)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月22日 1時40分

国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP、注1)とASEANビジネス諮問委員会(ASEAN-BAC)は10月7日、ラオスの首都ビエンチャンで「ASEAN投資フォーラム2024」を開催した。本フォーラムは、ASEAN首脳会議の併催イベントとして、「連結性と強靭(きょうじん)性を高める投資」というテーマのもと、開催された。

フォーラムには、ラオスのサルムサイ・コンマシット副首相兼外相、ペット・ポムピパック計画投資相、カオ・キムホンASEAN事務総長、アルミダ・アリシャバESCAP事務局長、2024年のASEAN-BAC議長を務めるウデット・スワンナボン・ラオス商工会議所(LNCCI)会頭など、ASEANの閣僚級や経済界の代表が参加した。

サルムサイ副首相兼外相は、ESCAPとASEANが共同で策定した「地域投資促進行動計画2025-2030」(注2)が同フォーラムで発表されたことを歓迎したうえで、「水力発電や太陽光発電などを含む再生可能エネルギー、いわゆるグリーンエナジーは全ての産業の未来にとって重要で、新たなビジネス機会になりうる」とした。経済界に対して「単に投資に適する市場であるかを評価するだけではなく、共に開発するパートナーとなることを望む」と強調した。

カオASEAN事務総長は、ASEAN包括的投資協定(ACIA)の修正第5議定書のASEAN加盟国による署名プロセスが開始されたことを受け、「ASEAN地域における投資体制改善に向けた重要な一歩だ」と述べた。また、ASEAN物品貿易協定(ATIGA)の改正やASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA)の交渉、ASEAN持続可能な投資ガイドライン(ASIG)の策定などの重要なイニシアチブが、2025年中に完了することに期待を示した。さらに同氏は、ASEANに投資を増やすための方策として、(1)中小企業やスタートアップなどの成長を促進すること、(2)世界的なサプライチェーン再編によってもたらされる機会に備えること、(3)ASEAN各国がともに成長し利益を確保できるようにすることを挙げた。

アルミダESCAP事務局長は、「地域投資促進行動計画2025-2030」について、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」に沿った投資をASEANに誘致する明確な枠組みを設定するものとしたうえで、「質の高い雇用を創出し、イノベーションを促進し、より強靭な経済を構築するためのロードマップだ」と強調した。

経済界の代表によるセッションでは、ASEAN各国における投資トレンド、デジタルトランスフォーメーション、グリーン経済投資などのテーマで、パネルディスカッションが開催された。

写真 ASEAN投資フォーラム2024の様子(ジェトロ撮影)

ASEAN投資フォーラム2024の様子(ジェトロ撮影)

(注1)ESCAPは、国連経済社会理事会の下部機構の5つの地域委員会の1つ。アジア太平洋地域の経済社会開発に係る協力の推進を任務とする。

(注2)同計画では、世界的な外国直接投資(FDI)の潮流、グリーンフィールド投資の可能性、ASEANの開発目標への貢献、バリューチェーンの多様化、地域としてのASEANの推進という要素を考慮して、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)、医療機器、バイオ燃料、太陽光発電設備について、ASEAN全域でFDIを引き付ける潜在的な分野とした。レポートの詳細はASEAN事務局のウェブサイトから閲覧可能。

(大滝泰史)

(ASEAN)

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