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11月のインフレ率は5.48%に低下、野菜価格は引き続き高止まり(インド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月16日 16時15分

添付資料PDFファイル(266 KB)

インド統計・計画実施省(MoSPI)が12月12日に発表した2024年11月の全国ベースの消費者物価指数(CPI、注1)は196.5ポイント(速報値)で、前年同月比5.48%の上昇にとどまった。前月10月のCPI上昇率は6.21%で、14カ月ぶりにインド準備銀行(RBI、中央銀行)の定めるインフレ率(CPI上昇率)の許容範囲(4%±2%)を超えたが、再び範囲内に収まる結果となった(添付資料図参照)。

他方、同指数品目の半分近くを占める食品のインフレ率(注2)は前年同月比9.04%と、高止まりが続いている。特に野菜の上昇率は29.33%と、同42.18%だった10月からは落ち着いたものの、引き続き高い水準で推移している。全品目のインフレ率は都市部で4.83%、農村部で5.95%だった。

現地報道では、「今後、インフレ率がRBIの予測どおりに低下し、2025年度(2025年4月~2026年3月)第2四半期以降も4%前後で推移すると見込まれ、かつ(例年2月初旬に発表される)2025年度連邦予算案が妥当な内容であれば、利下げは2025年2月に実施される可能性がある」など、今後の金融政策への影響を指摘するエコノミストの声が紹介されている(「ミント」紙12月12日)。

なお、RBIは2024年12月上旬の金融政策決定会合で政策金利を11会合連続で6.50%に据え置いている(2024年12月10日記事参照)。

(注1)全国ベースのCPIは基準年の2012年を100とし、農村部と都市部の各CPIを加重平均したもの。

(注2)ここでは、CFPI(消費者食品物価指数)のインフレ率を記載。

(篠田正大)

(インド)

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