森永乳業グループ、ベトナム地場企業コンクン通じ、販売強化へ(ベトナム、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月21日 0時20分
森永乳業グループ(注1)は8月6日、ベトナムの合弁会社「モリナガ・ル・マイ・ベトナム(2023年6月5日記事参照)とベトナム国内最大手のベビー・マタニティー用品専門店「コンクン」とのさらなる連携強化に向けた10周年記念式典をホーチミン市内で開催した。
森永乳業はベトナム向けに2010年から地場企業ル・マイを通じて日本から育児用ミルク(注2)の輸出を始め、2014年からコンクンでの販売を開始。2022年には合弁会社「モリナガ・ル・マイ」を設立した。式典には、森永乳業の上山洋史・海外事業本部海外BtoC事業部担当部長、モリナガ・ル・マイのレ・バン・メイ社長、コンクンのルー・アン・ティエン最高経営責任者(CEO)、在ホーチミン日本総領事館の古舘誠幾首席領事、ジェトロ・ホーチミン事務所の松本暢之所長らが出席した。
モリナガ・ル・マイのメイ社長は「コンクンの店舗で10年以上にわたって販売している森永乳業の製品は、安全で栄養価が高いことから、ベトナム人の母親に信頼され、受け入れられてきた。今後もベトナムの乳幼児向けに栄養と健康を届けることを目指していく」と語った。また、コンクンのティエンCEOは「2024年7月単月の森永乳業の育児用ミルクの売り上げは同年1月比の2倍となった、年末までには同年1月比の3倍になると予想している。今後2年間で店舗数を2倍にし、ECでの販売も加速していきたい」と意気込みを語った。森永乳業の上山担当部長は「海外展開事業でベトナムは最重点国だ。2020年から大人向け粉ミルクやとろみ調整食品、ビフィズス菌サプリメントなど、ベトナムへの輸出を拡大している。特に、妊娠期・授乳期の栄養補給のための粉ミルク『Eお母さん』は非常に高い評価を受け、売れ行きが好調。これからもベトナム国民に受け入れられる製品を生産し、そのために必要な投資も惜しまない」と述べた。
左3番目から右へ、モリナガ・ル・マイのメイ社長、コンクンのティエンCEO、森永乳業の上山担当部長(森永乳業提供)
(注1)「モリナガ・ル・マイ・ベトナム」「モリナガニュートリショナルフーズベトナム」「森永乳業ベトナム」の3社。
(注2)2010年から「はぐくみ」と「チルミル」を、2020年から「こどミル」を輸入。2024年からはこれまで並行輸入品として販売していた「Eお母さん」を正規に輸入開始。
(河西朝子)
(ベトナム、日本)
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