日越大学が開学10周年記念式典を開催(ベトナム、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月29日 9時0分
日越大学は10月12日、ベトナム・ハノイ市西部のホアラックで創立10周年記念事業を実施した。同事業は9月にベトナム北部を襲った台風11号(国際名:ヤギ)復興支援チャリティーフォーラムを兼ねたものだ。
日越大学は、ベトナム国家大学ハノイ校に属する7番目の大学として、2014年7月に日本・ベトナム両政府合意のもと設立された。同大学の立ち上げに当たり、日本はODAを通じた支援を実施してきた。
当日の記念式典には、ベトナム側からチュオン・タン・サン元国家主席、ブイ・タイン・ソン副首相兼外相、グエン・ティ・キム・チ教育訓練副大臣、ハノイ国立大学のレ・クアン学長らが出席し、日本側からは日越友好議員連盟の武部勤特別顧問、日越友好議員連盟の鶴保庸介幹事長、群馬県の山本一太知事、伊藤直樹駐ベトナム大使らが参列した。現地報道によると、日越大学の古田元夫学長は「日越大学は日本文化・技術・言語センターを設立する予定であり、同センターには実践的で即戦力となるグローバル人材の育成と、社会と本校のつながりの促進が期待される」と話した。
当日は新学年度の開学式も併せて開催されたほか、記念事業の一環として、日本語スピーチコンテストや剣道などの文化交流イベント、日越両国の企業などによるブース出展、ベトナムの有名歌手などによるコンサートが催された。
ジェトロは、企業ブースエリアで「日本食文化発信ブース」と「日本就労意欲喚起ブース」を運営した。日本食文化発信ブースでは、日本の食文化に触れてもらうことを目的に、日本米を用いたおにぎりワークショップを開催し、参加者はおにぎりづくり体験と実食を楽しんだ。ワークショップは計5回開催し、92人が参加した。
また、日本就労意欲喚起ブースでは、ジェトロの運営するポータルサイト「Open for Professionals」の案内を行うとともに、日本の就労の魅力をPRする動画を放映。ブースで実施した日本への就労意欲を問うアンケートを実施し、日越大学の学生に限らず、来場した幅広い大学生・高校生を中心に195人が回答した。このうち「将来海外で働きたいか」という設問に対しては、回答者の7割にあたる136人が「海外で働きたい」と回答し、旺盛な海外志向をうかがえる結果となった。
式典が中継されるキャンパスの様子(ジェトロ撮影)
日本就労意欲喚起ブースにて、説明を聞く学生たち(ジェトロ撮影)
おにぎりワークショップで講師の説明を聞く参加者たち(ジェトロ撮影)
(河野尭広)
(ベトナム、日本)
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