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メルセデス・ベンツ、中国でレベル4自動運転実証実験の承認取得(ドイツ、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月21日 0時55分

ドイツ自動車大手メルセデス・ベンツグループ傘下のメルセデス・ベンツは8月8日、北京市内で自動運転レベル4(注1)の公道実証実験を行う承認を得たと発表した。中国企業以外の自動車メーカーとしては初めてで、中国の自動運転スタートアップの文遠知行(WeRide)と共同で承認を得た。

メルセデス・ベンツは2023年12月、北京市で初めて高速道路での自動運転レベル3の実証実験実施の承認を得たメーカーの1つだ。今回のプロジェクトでは、自動運転レベル4に相当する個人用自動車向けの実証を行う予定だ。カメラ、レーダーセンサー、LiDAR(注2)などの先端技術を搭載する2台の「Sクラス」を使用する。テスト車両は、交通量が多い市街地では左折、ラウンドアバウト(環状交差点)の通行、Uターンなどを行う。高速道路では、前を走行する自動車が減速した際の車線変更や料金所ゲートの通行を行う。実証実験は北京市のハイレベル自動運転モデル区に指定される道路と高速道路で行う。

メルセデス・ベンツの最高技術責任者(CTO)マルクス・シェーファー氏は、自動運転レベル4の実証の承認取得により、メルセデス・ベンツは自動運転への道を飛躍的に前進させたとした。シェーファー氏によると、同社は現在、世界中に自動運転レベル2(高機能化)を含む40以上の自動車線維持システム(ALKS)を提供している。2021年12月にはALKSによる自動運転の型式認証をドイツ連邦自動車局(KBA)から取得し、特定条件下で自動運転レベル3の車両を販売できる最初の自動車メーカーとなった(2021年12月21日記事参照)。

なお、メルセデス・ベンツは中国での電動化、コネクティビティー関連技術、自動運転技術などの研究開発の促進を目指しており、上海に1カ所、北京に2カ所の研究開発施設を設置している。過去5年間に中国での研究開発に対し、合計約105億元(約2,153億円、1元=約20.5円)の投資を行った。

(注1)自動車技術者協会(SAE)が定義する自動運転のレベル。レベル3では、限定された領域内でシステムが原則全ての運転タスクを実施するが、作動継続が困難となる場合、運転者が適切な対応をする必要がある。レベル4では、限定された領域内で加速・操舵(そうだ)・制動を全てシステムが行い、ドライバーが全く関与しない状態での走行が可能。

(注2)「Light Detection and Ranging(光による検知と測距)」の略。近赤外光や可視光などを使って対象物に光を照射し、その反射光を光センサーで捉え対象物との距離や形状を測定する技術。

(クラウディア・トーディ)

(ドイツ、中国)

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