上半期の乗用車新規登録台数を発表、2024年のEV見通しは下方修正（ドイツ）

ドイツ連邦自動車局（KBA）は7月3日、2024年上半期（1～6月）の国内乗用車新規登録台数は147万1,641台（前年同期比5.4％増）と発表した。

上半期の国内乗用車新規登録台数を燃料別にみると、プラグインハイブリッド車（PHEV）が前年同期比で増加した一方、バッテリー式電気自動車（BEV）が落ち込んだ。PHEVは8万9,549台（前年同期比13.3％増）だった。全体に占めるシェアは2023年1～6月の5.7％から6.1％に拡大した。BEVは18万4,125台（16.4％減）と減少した。シェアは12.5％となり、前年同期比で3.3ポイント下がった。ガソリン車は55万578台（7.4％増）で、シェアは37.4％で最多だった。ディーゼル車も伸びをみせ、27万5,352台（8.9％増）、シェアは18.7％だった。

上半期の新規登録台数を主要ブランド別にみると、フォルクスワーゲン（VW）が28万9,218台（前年同期比11.0％増）で、シェアは19.7％と最大だった。これにメルセデス・ベンツ12万6,847台（12.7％減、シェア8.6％）、BMW11万4,690台（2.7％増、シェア7.8％）、シュコダ10万4,248台（24.9％増、シェア7.1％）、アウディ10万4,164台（17.1％減、シェア7.1％）などと続いた。日本メーカーでは、トヨタ自動車（レクサスを除く）4万4,779台（18.9％増、シェア3.0％）を筆頭に、マツダ2万3,972台（5.5％増、シェア1.6％）、三菱自動車1万6,748台（2.2倍、シェア1.1％）、日産自動車1万6,455台（4.9％増、シェア1.1％）、スズキ1万2,488台（8.0％増、シェア0.8％）などと続いた。

VDA、電動車の2024年見通しを下方修正

ドイツ自動車産業連合会（VDA）は7月3日、2024年のドイツの電気自動車（EV、注）の国内生産・新規登録台数の見通しを下方修正した。同年のEVの国内生産台数について、同年初めの前回予測では、前年比16％増の147万台だったが、5％増の133万台とした。また、BEVの国内生産を前回予測の20％増から、5％増の100万台に下方修正した。PHEVの2024年の国内生産台数は、前回予測と同様に5％増の32万7,000台になる見通し。

2024年のEVの新規登録台数については、前年比17％減の57万8,000台とした。前回予測では9％減の63万5,000台だった。うちBEVの新規登録台数の見通しを14％減の45万1,000台から25％減の39万3,000台に下方修正した。PHEVの新規登録台数の見通しは5％増の18万5,000台で前回予測と同様だった。

VDAは下方修正の理由として、連邦経済・気候保護省が2023年12月に発表した12月17日での「環境ボーナス」の突然の終了（2023年12月25日記事参照）と、低い経済成長によるEV需要の伸び悩みを挙げた。

（注）BEV、PHEV、燃料電池車（FCEV）。

（クラウディア・トーディ）

（ドイツ）