1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

四川省と重慶市の電力制限の影響、進出日系企業のアンケート調査実施(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月5日 14時45分

添付資料PDFファイル(867 KB)

中国西南地域の四川省および重慶市では、猛暑による電力需要の増加に伴い、8月下旬から電力供給の制限が実施されている(9月4日現在まで継続)。成都日本商工クラブ、重慶日本商工クラブは、電力供給制限による両地域に進出する日系企業への影響に関して、それぞれの会員を対象としたアンケート調査を実施した(添付資料1、2参照)。

四川省では、成都商工クラブ会員124社に対して調査を実施(調査期間:8月30日~9月2日)。有効回答数は30社(製造業11社、非製造業19社)だった。うち、電力供給制限による「影響がある」と回答した企業は11社(製造業6社、非製造業5社)で、自動車や二輪車関連の製造業が集積する成都市東部の龍泉駅区所在の企業からの報告が目立った。電力需要が高まる昼間の工場稼働を停止し、夜間の稼働に切り替えるよう地元当局からの指示を受け、各社は対応を行っている。こうした対応が困難な一部企業では、全面稼働停止となり、顧客への納入に遅延が発生するといった大きな影響が出ている。他方で、同じ龍泉駅区内であっても、企業によって当局による指示の内容が異なるケースも見受けられ、自家発電装置を活用すれば昼間の稼働も認められるといった状況も確認されている。このほか、多くの日本企業が集積する成都市北西部の郫都区や、四川省内の成都市以外の都市に所在する企業からは、電力制限による影響は報告されていない。

非製造業企業では、小売・飲食業において店内のエアコン設定温度の引き上げまたは停止が求められ、来場客数が減少するといった事態が発生している。

重慶市では、重慶商工クラブ会員88社に対してアンケートが実施された(調査期間:8月30日~9月3日)。有効回答数は23社(製造業13社、非製造業10社)だった。うち、「影響がある」と回答した企業は5社で、いずれも江北区、渝北区に所在する製造業企業だった。当局からは、昼間の使用電力量の削減への協力と、可能な限り夜間操業への切り替えを推奨する旨の通達が出されており、各社は、一部生産ラインの停止、夜勤へのシフト変更、自主的な臨時休業・振り替え休業などの対応を行っている。重慶市では全面稼働停止といった強制措置は確認されておらず、上述の成都市と比較すると、現時点での影響は限定的とみられる。

なお、上述の制限に加え、オフィスビルにおけるエアコンの設定温度の引き上げや、稼働エレベーターの台数削減といった軽度な制限は、成都市、重慶市全域で行われている。

(寺田俊作)

(中国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください