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チェコ、ウクライナと政府合同会議を開催、復興への関与に意欲(チェコ、ウクライナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月22日 0時55分

チェコとウクライナは7月16日、政府合同会議をプラハで開催し、防衛分野や経済協力分野などに関して協議を行った(プレスリリース、チェコ語)。

チェコのペトル・フィアラ首相は、ロシアの侵攻に関して引き続きウクライナへの支援を継続し、またウクライナのEU、NATO加盟を支持する意思を表明した。ウクライナのデニス・シュミハリ首相は感謝の意を述べ、ウクライナとチェコが強固で戦略的な関係を築いており、両国の協力は欧州をより安全にするとともに、両国に利益をもたらすとコメントした。

経済関係では、エネルギー部門に焦点が当てられた。フィアラ首相は、ウクライナの復興においてチェコ企業の参与が期待できる分野として、原子力発電所の近代化と新規建設を挙げ、「チェコ企業は原発の稼働、維持管理、部品供給などにおいてノウハウを提供できる」と述べた。また、チェコのヨゼフ・スィーケラ産業貿易相とウクライナのヘルマン・ハルシチェンコ・エネルギー相は、2者会談の席で、ウクライナのエネルギー・インフラの復興や、エネルギー源の開発などにおける両国の協力について協議した。このうち水素分野では、チェコ側はウクライナで生産した水素をEUに輸送するための中欧水素回廊の建設に意欲的な姿勢を示した。同プロジェクトについては、両国に加えスロバキア、ドイツの4カ国での協議が進んでいる。

貿易分野では、フィアラ首相は、2023年7月にチェコの輸出保証・保険公社(EGAP)が、ウクライナ向け貿易保険の引き受けを再開し、さらに2024年4月に保険価格の上限を300万ユーロから500万ユーロに引き上げたことに言及した(2024年4月23日記事参照)。同首相によると、EGAPはこれまで農業や食品分野を中心に20件、計4億コルナ〔約27億2,000万円、1コルナ=約6.8円(7月18日チェコ国立銀行為替レート)〕の取引について保険を引き受けたが、保険金支払い事例は発生していない。

同首相はまた、チェコの対ウクライナ輸出は、軍事関連の取引を除いても、ロシアによる侵攻前よりも増加傾向にあると指摘した。チェコ統計局によると、2023年の対ウクライナ輸出額は18億6,370万ユーロで、前年比で28.4%増加した。品目別では通信・録音機器が最大で、以下、電気機器、道路走行車と続いている。2024年1~5月では、輸出額は前年同期比11.5%増の7億6,439万ユーロとなっている。

(中川圭子)

(チェコ、ウクライナ)

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