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中東進出日系企業、競合相手数増加、注目国は前年同様にサウジアラビアがトップ(中東、日本、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト、カタール、オマーン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月19日 10時35分

ジェトロは12月18日、「2024年度 海外進出日系企業実態調査(中東編)」を公表した。中東10カ国に進出する日系企業236社(201社から有効回答)に対して、現地での活動実態に関するアンケート調査を2024年9月4~24日に実施し、取りまとめたもの。

進出先での競争環境の変化について、2019年比で聞いたところ、57.3%の企業が競合相手の数が増加した一方、5年前と比べて主要製品・サービスの市場シェアを55.4%の企業が増やしたと回答した。競合相手としては、地場(進出国)企業という回答割合が32.6%と最も高く、強さの理由として「コスト競争力」が最も多く挙がった。次に米国企業(20.0%)、中国企業(15.8%)が続き、理由としては、米国企業で「ブランド・知名度」、中国企業では「コスト競争力」が最も多く挙がった。また、中東進出でパートナーになり得る企業としては、競合相手同様に地場企業が最も多かった一方で、2番手には日本企業が挙がり、進出国以外の中東企業が続いた。パートナーに期待するチャンスやメリットには「パートナーの有する取引先などのネットワーク」が最も多く挙がった。

資源・エネルギーを有望視

有望ビジネス分野については、前年同様、「資源・エネルギー」「インフラ」「消費市場」が上位を占めた。各分野の中での上位を見ると、「資源・エネルギー」では「水素」や「再生可能エネルギー(太陽光)」、「インフラ」では「電力」「水」「都市開発」「鉄道」(2024年10月28日地域・分析レポート参照)、「消費市場」では「食品」に多くの関心が集まった。また、それ以外にも「新産業」では「人工知能(AI)」(2024年8月5日地域・分析レポート参照)が20.8ポイント、「サービス業」では「文化・スポーツ」が29.5ポイント、前年から増加した。

注目国については、前年同様にサウジアラビアがトップで、アラブ首長国連邦(UAE)が続いた。注目点として、サウジアラビアでは大型プロジェクトや市場規模・成長性、脱石油など、UAEでは石油・ガス、市場規模・成長性、脱炭素関連ビジネスなどが挙がった。なお、上位5カ国(かっこ内は前年順位)と企業が回答した割合(複数回答可)については、次のとおり。

1位(1位):サウジアラビア、69.6%
2位(2位):UAE、59.6%
3位(6位):エジプト、25.1%
4位(4位):カタール、24.0%
5位(7位):オマーン、23.4%

(加藤皓人)

(中東、日本、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト、カタール、オマーン)

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