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連立政権崩壊のドイツ、首相信任投票が12月16日に決定、総選挙は2025年2月の見込み(ドイツ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月14日 14時40分

連立政権が崩壊(2024年11月8日記事参照)し、首相に対する信任投票とその後の総選挙の時期を巡り与野党が対立を続けていたドイツにおいて、2024年内の12月16日に信任投票が行われることが決定した。

11月6日に、オラフ・ショルツ首相による自由民主党(FDP)のクリスティアン・リントナー前財務相の罷免要求に端を発し、社会民主党(SPD)、緑の党、FDPの3党連立政権が崩壊した。ショルツ首相は当初年明けの2025年1月15日に連邦議会で信任投票を行うと表明していたものの、信任投票の前倒しを求める声が多く寄せられていた。最大野党のキリスト教民主同盟(CDU)党首フリードリヒ・メルツ氏も、11月7日にショルツ首相と会談を行い、信任投票の前倒しを要請したものの、合意に至らず会談は物別れに終わった、と報じられていた。その後、11月12日に各党の代表者とフランク=バルター・シュタインマイヤー大統領が話し合った末、ショルツ首相率いるSPDが譲歩するかたちで12月16日の信任投票実施が決まった。

2025年2月に総選挙の見込み、世論調査では野党第1党のCDUがリード

信任投票の結果、信任が過半数に達しない場合、大統領は首相の提案により議会を解散することができる。連立崩壊により少数与党となったショルツ政権は、不信任となる見通し。シュタインマイヤー大統領は11月12日に声明を発表し、不信任となった場合には速やかに解散を決定すると表明。また、2025年2月23日を現実的な総選挙の日程として考えている旨も明らかにした。

公共放送ZDFが11月8日に発表した世論調査で、ショルツ首相がリントナー前財務相を罷免したことについては、「良い」が59%、「良くない」が27%、「わからない」が14%。また、3党連立政権の崩壊の主な責任は誰にあるかという設問には、「SPD」が10%、「緑の党」が15%、「FDP」が31%、「全党に等しくある」が39%となり、リントナー前財務相の罷免を肯定する意見が多い一方、連立政権崩壊には3党全てに責任があると考えている人が多いという結果になった。

また、もしも次の日曜日に選挙があったらどの政党に投票するかという問いには、CDUなどの「CDU/CSU」が33%となり、最大野党が前回10月18日発表の調査から2ポイント増で引き続き首位を獲得した一方、SPDは前回と変わらず16%。このほか、ドイツのための選択(AfD)が18%、緑の党は12%、そしてFDPは3%となった。

(打越花子、中山裕貴)

(ドイツ)

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