UAE大統領が韓国訪問、CEPAを締結（韓国、アラブ首長国連邦）

韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は5月29日、国賓として韓国訪問中のアラブ首長国連邦（UAE）のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領と会談した。今回の訪韓はUAE大統領として初の国賓訪問。

訪韓に合わせ、2023年10月14日に妥結したCEPA（包括的経済連携協定、2023年10月17日記事参照）が正式に署名された。韓国がアラブ諸国とCEPAを締結したのはUAEが初めて。さらに、CEPAを含め、さまざまな協定、MOU（了解覚書）、意向書など計19件の署名式が行われた。主な締結内容は次のとおり。

炭素回収・貯蔵（CCS）協力に対する了解覚書：韓国産業通商資源部とUAE産業・先端技術省が締結。両国で水素供給網を構築し、炭素削減に共同で対応する。
第三国原発共同進出協力了解覚書：エネルギー分野で韓国電力公社とUAE原子力公社（ENEC）が締結。共同で原発事業遂行の協力を推進する。
LNG（液化天然ガス）運搬船建造意向書：サムスン重工業・ハンファオーシャンとアブダビ国営石油会社（ADNOC）が締結。最終的に契約が結ばれれば、韓国企業側はアブダビ国営石油会社から6隻（15億ドル相当）のLNG船を受注できる見通し。

さらに、2023年の首脳会談でUAEが確約した300億ドル規模の対韓投資についても再確認した。

また、両国は、4大核心分野（従来型エネルギー、クリーンエネルギー、原子力エネルギー、国防・国防技術）や、人工知能（AI）など先端技術分野の協力を中心に、両国の協力関係を強化していくこととした。

（花輪夏海）

（韓国、アラブ首長国連邦）